まえがき i |
原著刊行に寄せて(大野耐一) vii |
第Ⅰ部トータルシステム-トヨタプロダクションシステムの発想 1 |
第1章トヨタ生産方式の体系 3 |
§1本章の目的 3 |
§2システムの基本目的 4 |
(1)究極目的はコスト低減によって利益を生むこと 4 |
(2)作りすぎのム夕を排せばコストは下がる 4 |
(3)数量管理・品質保証・人間性の尊重 7 |
(4)ジャストインタイムと自働化 8 |
(5)少人化と創意工夫 8 |
§3ジャストインタイム 10 |
生産の流れを逆の方向から見る 10 |
システムを支える6つの措置 11 |
§4かんばん方式 11 |
かんばん方式はトヨタシステムの手段である 11 |
かんばんによっていかに情報を伝達するか 12 |
§5生産微調整のためのシステム 13 |
減産,増産の変化にいかに対応するか 13 |
§6生産の平準化がシステムの基礎 14 |
各種製品の販売速度に合わせて生産する 14 |
1日の生産順序を決める計算方法 15 |
製品の多様性に汎用設備で対応 16 |
§7段取替え時間の短縮 17 |
所要時間3時間を3分に短縮する 17 |
§8工程レイアウトの効果的設計 18 |
(1)単能作業者を多能作業者に変える 18 |
(2)特定製品の生産時間が短縮できる 19 |
§9作業の標準化の達成 19 |
標準作業組合せ票と標準作業票 19 |
§10自働化:不良品発生防止装置 21 |
異常を自動的にチェックするシステム 21 |
「目で見る管理」の代表例 22 |
§11改善活動:システムの基礎要件 22 |
QCサークルで改善を提案する 22 |
§12システムの要約 23 |
必要な物を,必要なときに,必要な量だけ生産する 23 |
第Ⅱ部サブシステム-トヨタプロダクションシステムの柔構造 25 |
第2章かんばん方式の技術と応用 27 |
§1通常のシステムとトヨタかんばん方式の違い 27 |
トヨタ生産方式イコールかんばん方式ではない 27 |
通常の生産システムの根本的欠陥 27 |
革命的な,前工程からの「引っ張り方式」 28 |
§2倉庫を不要にするかんばん方式 29 |
(1)「引取りかんばん」と「生産指示かんばん」 29 |
(2)「外注かんばん」の本質は「引取りかんばん」 31 |
(3)「信号かんばん」は2種類ある 32 |
§3各種かんばんを使いこなす技術 34 |
かんばんが使われる8つの段階 34 |
§4生産指示かんばんの2つの使い方 37 |
発注の時期だけ注意すればよい 37 |
§5生産指示かんばんの最大滞留枚数 39 |
§6かんはん方式のルール 41 |
(1)トップ経営者の強い決断が必要とされる 41 |
(2)かんばんは凶器にも変わり得る 42 |
(3)「水すまし」と「定時・巡回混載方式」 43 |
(4)理想的なコンベヤーラインを実現する仕組み 44 |
(5)作業の標準化は不良品をなくす 45 |
(6)現場の改善が在庫を減らす 46 |
(7)突然の需要変動や,緊急事態に対する適応性 47 |
§7緊急事態を打開するその他のかんばん 50 |
(1)特急かんばん 50 |
(2)臨時かんばん 50 |
(3)受注生産かんばん 52 |
(4)通しかんばん 52 |
(5)共用かんばん 53 |
(6)かんばんとしての台車,またはトラック 53 |
(7)ラベル 54 |
(8)フルワークシステム 54 |
第3章企業グループにおける外注かんばんと順序計画表の適用 59 |
§1企業グループにおけるかんばん方式の適用 59 |
既存の生産システムは全面的に再編成されなければならない 59 |
§22つの情報提供:月次情報と日次情報 61 |
後補充方式と順序引き方式 61 |
§3かんばんを利用した後補充方式 62 |
注意すべき2つの点-外注かんばんはサプライヤーにどう適用されるか 62 |
時間を短縮し,人員を減らすメリット 64 |
ム夕のないかんばんの流れ-仕掛けかんばんはサプライヤーの工場内をどう巡回するか 65 |
§4順序計画による順序引き方式 67 |
工場とサプライヤー間の情報の伝達方法 67 |
§5ストアの広さと部品の種類およびサイズ 69 |
最低限の部品在庫は必要とされる 69 |
§6サプライヤーにおける順序計画表の使用法 70 |
組立ラインを2分する 70 |
§7トヨタシステムに対する共産党の批判 72 |
「下請け業者がいじめられている」 72 |
§8公正取引委員会の指導 74 |
公取委の3つの指摘 74 |
§9トヨタはどう対応したか 77 |
(1)問題点はほとんど解消された 77 |
(2)問題は無理解な親会社が引き起こす 78 |
(3)サプライヤー自身も適応能力を高めるべきだ 80 |
(4)トヨタシステムはいかなる国,いかなる企業にも適用できる 82 |
§10親メーカー内部における外注かんはんの処理法 82 |
7つの段階が踏まれなければならない 82 |
§11購入部品の在庫量 86 |
かんばんの枚数は月の生産台数によって調整する 86 |
§12納入システムおよび納入サイクルの実例 87 |
(1)かんばん方式に基づく納入の特徴点 87 |
(2)工場別納入便数と納入時間表 88 |
§13かんばん方式と非常事態への適応体制 90 |
かんばん方式はあらゆる非常事態に対処できる 90 |
第4章平準化生産-需要変動への迅速な対応 93 |
§1平準化生産の概念 93 |
売れるものを売れるだけ作る手段 93 |
§2総量の平準化 94 |
需要変動と生産能力計画 96 |
§3品種別数量の平準化と3つの平準化概念 99 |
(1)品種別数量の平準化 99 |
(2)車種投入順序計画による3つの平準化の調整 101 |
§4平準化生産の2段階 105 |
§5平準化生産の要約 106 |
§6平準化生産を支えるフレキシブルな機械 108 |
§7かんばん方式とMRPとの比較 109 |
(1)平準化可能な場合に生産の微調整が容易 109 |
(2)MRPの解説 110 |
(3)MRPとかんばん方式の併用システム 112 |
第5章サプライチェーンマネジメントの情報システム-トヨタと販売業者と部品メーカーを結ぶ 115 |
§1ディーラーとトヨタの間の情報システム(オーダー・エントリー・システム) 115 |
(1)月次生産予定計画の決定-基本生産計画と部品納入内示表の作成 116 |
(2)日次の生産実施計画の決定-配送予定表と順序計画の作成 116 |
(3)順序計画は組立ラインにどう伝えられるか 119 |
(4)流通段階のオンライン・システム 121 |
§2トヨタとサプライヤーの間の情報システム 122 |
(1)部品納入内示表 122 |
(2)VANによるクループ内の回線網 124 |
§3サプライチェーンマネジメントの情報システム 125 |
§4部品の輸送方式 127 |
第6章生産リードタイムの短縮 129 |
§1時間短縮によって生まれる4つのメリット 129 |
§2狭義の生産リードタイムの構成 131 |
3要素を短縮することがジャストインタイム生産に必要 131 |
§31個流しによる加工時間の短縮:フォードシステムを超えた「見えざるコンベヤー方式」 134 |
(1)全工場が一体となった1個流しの生産システム 134 |
(2)多能工による多工程持ちで1個流しの実現 135 |
§4トヨタシステムの工場工程 137 |
トヨタの工程は5つのカテゴリーに分類できる 137 |
§5小ロット生産による加工時間の短縮 138 |
(1)段取替え時間の短縮に比例してロットサイズは縮小する 138 |
(2)小ロット生産のメリットは多品種生産のとき生ずる 140 |
(3)ロットサイズ縮小管理表 141 |
§6待ち時間の短縮 142 |
(1)各工程を同期化するにはどうするべきか 142 |
(2)ロット生産の終了待ちを短縮するには 143 |
§7運搬時間の短縮 145 |
機械は生産の流れに即応して配置される 145 |
§8より広義の生産リードタイムとその短縮 146 |
§9ファクトリーオートメーションのあるべき方法 147 |
理想的ファクトリーオートメーションのための5つの方法 147 |
乗7章段取替え時間短縮の概念と手法 153 |
§1段取替え時間の短縮の効果 153 |
外国では2時間から1日,トヨタでは1分以下 153 |
機械の稼働率が低下しても在庫の最小化を優先する 154 |
§2段取替え時間を短縮する4つの概念 155 |
まず4つの重要な概念の認識を 155 |
(1)概念1「内段取りを外段取りから切り離す」 155 |
(2)概念2「内段取りはできるだけ外段取りに切り換えていく」 155 |
(3)概念3「調整の過程(アジャストメントプロセス)を一切排除する」 156 |
(4)概念4「段取替え作業そのものをなくしてしまう」 159 |
§3段取替えの手法 160 |
6つの手法で時間短縮が達成される 160 |
(1)手法1「外段取りの作業を標準化する」 160 |
(2)手法2「当該機械の必要部分だけを標準化する」 161 |
(3)手法3「スピード締め具を使用する」 161 |
(4)手法4「補助用具を使用する」 163 |
(5)手法5「並行作業を進める」 163 |
(6)手法6「機械を利用した自動段取替え方式を使う」 163 |
トヨタシステムを導入するための一番やさしい方法 164 |
第8章標準作業-最小の労働力による生産 165 |
§1標準作業の目的と3要素 165 |
標準作業の目的は能率的な労働による高い生産性 165 |
タクトタイム,標準作業順序,標準手持ちの3要素 166 |
§2標準作業の諸要素を決定する 166 |
具体的な決定は現場監督者が行う 166 |
標準作業を決める5つの手順 167 |
(1)タクトタイムを決める 167 |
(2)部品1単位当たりの完成時間を決める 168 |
(3)標準作業順序を決める 170 |
(4)仕掛け品の標準手持ち量を決める 179 |
(5)標準作業票を作成する 180 |
§3システムを成功裏に実施するカギ 181 |
作業者が自分の製品の品質に責任を持つ意欲の形成 181 |
トヨタ生産方式の背景にある最も基本的な考え方 182 |
第9章機械配置と多能工-柔軟な職場づくり 183 |
§1少人化のためのレイアウトと多能工:需要への柔軟な対応- 183 |
トヨタはあらゆる需要変動に対応できる 183 |
現場の作業者数をいかに柔軟に変更するか 184 |
ジョブローテーションで多能工を育成する 184 |
§2U字型レイアウトの重要な利点 185 |
(1)ラインの出口と入口の作業は同一人によって行われる 185 |
(2)トヨタが避けた3つの不適切なレイアウト 187 |
(3)連結U字型レイアウト-U字型ラインを連結する 190 |
§3多能工を育て,少人化を達成 193 |
いかなる工程のいかなる職分にも通じた熟練工 193 |
§4ジョブローテーションを通じ多能工を養成 193 |
(1)ジョブローテーションの3つのステップ 193 |
(2)ジョブローテーション計画の具体例 196 |
§5アメリカ対日本:多能工の有無を考える 200 |
(1)キャタピラー・トラクターの実態研究 200 |
(2)アメリカの労働者はほとんどが単能工である 202 |
(3)従業員の配置転換はほとんどなされない 203 |
(4)多能工を支える日本の雇用制度 204 |
第10章改善活動-少数精鋭の達成 207 |
§1生産性と人間性の衝突を解消 207 |
§2ムダな作業と付加価値を伴う作業 209 |
(1)あらゆる現場作業は3つに分類できる 209 |
付加価値を高める正味作業はごく小さい 210 |
(2)作業者数の削減 210 |
改善策の1例,7人の作業者を5人にする 214 |
§3作業の改善と機械の改善 215 |
まず手作業の改善から着手すべき 215 |
§4自働化を推進する際の問題と方針 216 |
(1)「省人化」と「省力化」は明確に区別されるべき 216 |
(2)作業者数の弾力性を維持するための2つの方針 217 |
§5作業改善における人間性の尊重 218 |
(1)目標は以前と同じ労働量で付加価値のある作業を増やすこと 218 |
(2)人間性の尊重とは人間のエネルギーを有効な作業に結び付けること 218 |
(3)作業者と監督者の信頼関係が最も大切-「職制における上下間のコミュニケーションをよくすること」 219 |
§6提案制度の真の目的とメリット 220 |
(1)提案制度の目的は「よい品,よい考え」 220 |
(2)現場からの提案を実現する手順 220 |
(3)トヨタの改善活動の対象事項のリスト 222 |
(4)提案の94パーセントが採用されている 224 |
§7かんばん方式と表裏一体の改善活動 225 |
かんばん方式が改善活動を刺激する 225 |
§8QCサークルの構成とテーマ 227 |
(1)QCサークルは積極的に活動しているか否かが評価の基準 227 |
(2)QCサークルの構成 229 |
(3)QCサークルのテーマと実績 229 |
(4)3つの表彰制度の表彰細則 231 |
§9技能系の新人事制度 233 |
(1)改善能力とモティベーションを高める労務管理制度 233 |
(2)専門技能職の導入 233 |
(3)専門技能修得制度 234 |
(4)「いきいきアクションプログラム」 235 |
(5)技能系の新人事制度 237 |
(6)育成評価シートによる「話合い制度」 239 |
第10章の補論現場改善のための詳細分析方法 241 |
§1まえがき:1人の人には常に1人工の仕事を 241 |
§2多工程持ちのための現状分析の諸概念 241 |
(1)人の能力に関する諸概念とその計算法 241 |
(2)設備能力に関する諸概念とその計算法 244 |
(3)可動率の概念とその計算法 245 |
§3設備と人の実態図 246 |
(1)設備と人の実態図の作り方 247 |
(2)設備と人の実態図の使い方 248 |
§4改善結果の総合的業績評価の尺度 250 |
生産性による評価の際の留意点 250 |
第11章自働化による品質保証 253 |
§1トヨタの品質管理活動の発展 253 |
品質管理は全社的関心事 253 |
§2統計的品質管理の限界 255 |
1台の不良車も許されない-全数的自己検査方式 255 |
§3ニンベンのある自働化 258 |
(1)トヨタが開発した「人間の判断力を持った自働化」 258 |
(2)不良品が発生するとラインがストップする-自働化の目的 258 |
§4自働化を達成する技法 260 |
(1)ラインをストップさせる方法と原因 260 |
(2)人の判断による不具合防止-フォードシステムに比べての優位性 262 |
(3)機械による自動チェックが人間の判断を助ける 264 |
(4)ラインをとめるためのポカヨケ(フールプルーフ)システム 265 |
§5目で見る管理 268 |
ビジュアル・コントロールの4つの手段 268 |
§6日本型の全社的品質管理 273 |
日本的TQC,CWQCの3つの特徴 273 |
(1)全部門がQMに参加 274 |
(2)全階層の従業員がQMに参加する 275 |
(3)QMは会社の関連諸機能と密接に結びついている 275 |
第12章クロス・ファンクショナル・マネジメント 277 |
§1機能別会議によるトヨタの管理システム 277 |
品質保証と原価管理が会社にとって最も必要な機能 278 |
§2品質保証の機能とは何か 279 |
「いつ」「何を」「誰が」「どこで」保証すべきかを明確にする 279 |
§3原価管理の機能とは何か 279 |
原価管理とは,目標利益を達成するための原価低減である 279 |
§4各部門の機能別管理への寄与の認識 282 |
(1)機能は多すぎても少なすぎても弊害が生まれる 282 |
(2)トヨタの機能別管理は6つの機能に整理されている 284 |
§5クロス・ファンクショナル・マネジメントの組織 284 |
(1)トヨタのトップマネジメント組織 284 |
(2)合同機能会議と拡大機能会議 286 |
(3)第1次石油ショックを乗り越えた原価管理機能会議 286 |
§6クロス・ファンクショナル・マネジメントの運営 287 |
(1)基本計画から各機能の年度目標までの決定 287 |
(2)末端の作業現場まで会社方針をいかに徹底させるか-会社方針の展開 289 |
(3)管理計画を成功させるための4つの特別配慮-機能別会議の重要考察事項 291 |
(4)機能別管理方式の他にない利点 291 |
第13章原価改善 293 |
§1原価改善システムの意義 293 |
§2製品別の原価改善 294 |
§3期別・部門別の原価改善 295 |
§4原価改善目標額の算定法 297 |
§5「方針管理」による原価改善法 301 |
§6トヨタ生産方式による現場改善活動 303 |
§7原価改善差異の測定と分析 304 |
第Ⅲ部計数的支援システム 309 |
第14章車種投入順序計画の手法 311 |
§1混合ライン上に各車種をどう順序づけて投入するか 311 |
§2組立ラインを管理する2つの目標 312 |
トヨタでは各種部品の使用速度を一定にすることを重要視する 312 |
(1)目標1:組付工数の平準化 312 |
(2)目標2:部品使用速度の平準化 313 |
§3目標追跡法 316 |
(1)トヨタの手法の一般化モデル-数字例 316 |
(2)目標追跡法の評価 319 |
§4トヨタの実際のアプローチ 321 |
(1)単純化された手法 321 |
(2)2つの平準化目標の同時達成 321 |
(3)実際の混合生産データの例 323 |
第15章新しい順序計画法と若干の関連技法 325 |
§1目標追跡法の新しい発展形態 325 |
§2平準化のための新たな順序計画法 325 |
(1)順序計画の基本ロジック 325 |
(2)補助的ルール 330 |
§3人工知能(AI)を用いた車両投入スケジューリング 331 |
(1)Alによる塗装完了ストレージの管理 331 |
(2)エキスパートシステムの効用 333 |
(3)車両投入順序決定のための知識ベース:5つのパターン 334 |
§4製品間のリードタイム差を吸収する方法 337 |
(1)リードタイムの長さの吸収法 337 |
(2)工数差の吸収法 337 |
第16章かんばん枚数の決定 341 |
§1在庫管理方式としてのかんばん方式 341 |
(1)一般的には「定量発注方式」と「定期発注方式」 341 |
(2)トヨタは,「定量生産指示方式」と「定期生産指示方式」 342 |
(3)かんばん方式と伝統的在庫管理モデルとの違い 344 |
§2定量生産指示方式のかんばん枚数 345 |
(1)前工程における生産指示かんばん枚数の決定 345 |
(2)ロットサイズの主要決定要因:外段取り時間をいかに短縮するか 346 |
(3)ロットサイズが比較的大きい場合の,かんばん総枚数と三角かんばんの位置 347 |
(4)通常の生産指示かんばんは,何校まで貯めてよいか 348 |
(5)ロットサイズが1箱の場合の,かんばん総枚数 348 |
(6)トータルなコンベヤーライン生産方式 349 |
§3定期生産指示方式のかんばん枚数 350 |
(1)定期発注方式の基準量,発注サイクル,発注量 350 |
(2)後工程の引取りかんばん・外注かんばん枚数の決定 351 |
(3)後工程の引取りかんばん枚数の決定 352 |
§4かんばんの枚数を変更せずにリードタイムを変更する方法- 353 |
トヨタではかんばん枚数の変更よりリードタイムの変更が重要視される 353 |
§5監督者がかんばん枚数におよぼす影響 355 |
監督者は自分の望む枚数を使ってよいが,必要最小限まで減らす 355 |
§6外注かんばんに関する定期生産指示方式 356 |
(1)巡回混載方式による定期生産指示方式 356 |
(2)外注かんばん総枚数の計算例 358 |
(3)予定外の事柄にサプライヤーはどう対処すべきか 359 |
第16章の補論かんばん枚数計算式の安全係数の求め方-伝統的在庫管理モデルに学ぶ 361 |
§1まえがき 361 |
§2定量発注法モデル 362 |
(1)記号の定義 362 |
(2)需要量だけにバラツキがある場合の,発注量の安全係数の求め方 362 |
(3)需要量とリードタイムにバラツキがある場合の発注点の安全在庫量の求め方 364 |
§3定期発注法 364 |
(1)発注間隔あるいは入荷間隔の求め方 364 |
(2)発注量の求め方 365 |
(3)発注量に占める安全在庫量の求め方 366 |
第17章かんばん支援情報システム-MRPから電子かんばんまで 369 |
§1トヨタ生産方式は情報システムの側面支援を受けている 369 |
コンピュータ情報システムを構成する7つのサブシステム 370 |
技術データベースサブシステム 371 |
§2資材所要量計算サブシステム 371 |
§3かんばん基準計画サブシステム 372 |
§4工程負荷計画サブシステム 374 |
§5伝票発行サブシステム 375 |
(1)かんばん方式と金銭決済 375 |
(2)順序引き方式での決済システム 376 |
(3)後補充方式での決済システム 377 |
(4)OCRカードの種類と流れ 380 |
(5)委託組立や委託加工(外注加工)での決済システム 380 |
§6電子かんばん:長い運搬リードタイムへの対応 383 |
§7実績収集サブシステム,実績推移サブシステム 385 |
第18章かんばん方式の実際 387 |
§1まえがき 387 |
§2プレスラインの三角かんばんと材料請求かんばん 387 |
ルーレットの使い方 389 |
§3ハイヤー方式による部品の呼出し 390 |
§4工具・治具のかんばんによる管理 392 |
§5エンジンの順序引取りとかんばん方式による引取り 393 |
(1)順位指示書の具体例 393 |
(2)エンジンの順序引取り 395 |
(3)エンジンの後補充引取り(かんばん方式による引取り) 395 |
§6多品種少量生産に「1個流し」で対応 397 |
§7経済発展に伴って出てきた物流上の諸問題 399 |
(1)運搬費用は増加しない,交通渋滞は緩和される,運送の人手は少なくてすむ 400 |
(2)物流の外部環境を合理化すべき 401 |
§8かんばん方式のチェックリスト 401 |
§9分権的管理システムとしてのかんばん方式 403 |
第19章かんばん回収枚数の平準化 407 |
§1かんばん枚数平準化への障害 407 |
§2かんばんの平準化回収と納入便の関係 408 |
§3かんばんの回収時点の平準化スケジュール 410 |
§4生産現場におけるかんばんポストの工夫 411 |
組立て工場内の部品置き場 412 |
§5外注かんばんの仕分け室(ポストオフィス)の仕組み 413 |
仕分け室は,4つのステップで運営される 413 |
第20章BtoCのEコマース 415 |
§1まえがき 415 |
§2サプライチェーンの概念 416 |
§3バリューチェーンの概念 418 |
§4トヨタのBtoC(消費者向け電子取引) 419 |
(1)Gazooとは何か 419 |
(2)Gazooの利点 420 |
§5Gazooとネット販売代理業者の競争 422 |
(1)ネット販売代理業者の脅威 422 |
(2)自動車会社の対抗策 423 |
§6インターネットを使ってオーダーメード車ができあがるまで 423 |
(1)トヨタのBtoC対応の注文生産システム 423 |
(2)マツダのBtoC対応の注文生産システム 425 |
§7自動車の受注生産への道 426 |
第Ⅳ部人間化の生産方式 431 |
第21章JIT生産方式における人間性の尊重 433 |
§1人間工学による人間性尊重へ 433 |
§2人間性尊重の実現のための従来のJIT生産方式 434 |
§3工程の改善 435 |
(1)自動化のための設備投資 436 |
(2)人間性尊重のための設備投資 437 |
§4作業負荷の客観的な評価手段の必要性 444 |
§5むすび 444 |
第21章の補論組立作業負担の定量評価法(TVAL) 445 |
§1モデル 445 |
§2組立工程へのTVALモデルの適用 447 |
§3モデルに対する著者のコメント 448 |
第22章自律分割ラインが作業者の動機付けと生産性に及ぼす効果 449 |
§1ミニラインはなぜ士気と生産性を高めるのか 449 |
§2従来の組立ラインにおける問題点 450 |
§3機能別に分散化された自律ラインの構造 452 |
(1)分割ラインの物理的構造 452 |
(2)分割ラインの組織階層図 455 |
(3)ラインの作業者の訓練と組長の役割 456 |
(4)訓練コーナーと組立技術修得プログラム 457 |
§4自律分割ラインのメリット 458 |
(1)作業者に対する動機付け 458 |
(2)リスク分散による生産性と自律性 459 |
(3)バッファー在庫の量 463 |
(4)ラインの停止原因 464 |
(5)小さなライン停止(「チョコ停」) 465 |
(6)ムダとして排除される不必要な在庫 466 |
第23章自動車工場のセル生産方式-ウッデバラ工場のボルボ生産方式 467 |
§1まえがき 467 |
§2ウッデバラのボルボ生産方式が開発された理由 468 |
§3ウッデバラ工場のレイアウトと作業組織 470 |
並列的な製品工房 470 |
ボディ溶接工場と塗装工場 471 |
§4組立方式①:1台を2ステーションで移動する組立方式 471 |
(1)1チーム7~10人で4つのワークステーション 471 |
(2)リフト付きステーションと回転装置付きステーション 472 |
(3)4人のサブグループで1台の車を組み立てる例 474 |
(4)作業サイクルタイム,通過時間,総組立工数 475 |
§5組立方式②:1台を1ステーションに固定する組立方式 476 |
(1)リフト付き・回転装置付きステーション 476 |
(2)2人のサブグループで1台の車を組み立てる例 476 |
(3)自動車メーカーの競争力 477 |
§6従業員の組立能力,間接作業能力,リーダーシップ,割増賃金-477 477 |
(1)組立能力 477 |
(2)間接作業能力 478 |
(3)チームリーダー 478 |
(4)割増賃金 479 |
§7管理職と従業員構成 479 |
(1)管理職 479 |
(2)従業員構成 480 |
§8新しい生産革新がどこにあるか 480 |
(1)人の知識と学習の活用 480 |
(2)ボディと部品の供給方法 481 |
§9ボルボ生産方式の継承 482 |
(1)閉鎖の理由 482 |
(2)再開した新会社の概要 483 |
(3)ウッデバラ生産コンセプトの継承 483 |
(4)ボルボ生産方式が適用されている工場 484 |
第24章コンベヤーライン方式とセル生産方式の効率比較 487 |
§1セル生産方式の定義と問題意識 487 |
§2ライン方式とセル生産方式の効率の比較 489 |
§3システムロスとバランスロス 491 |
§4システムロスの原因 492 |
§5ライン方式のもとでの作業配分方法 494 |
§6セル生産方式のもとでの作業配分方法 495 |
§7セル生産方式のもとでのシステムロスとバランスロス 498 |
§8ロス時間から見たライン方式とドック方式の総合的な比較 500 |
§9コスト面の効果比較 501 |
第25章ミニプロフィットセンター方式とトヨタ生産方式の関係 505 |
§1ミニプロフィットセンターはなぜJIT生産方式と相性がよいのか 505 |
§2JIT生産方式とMPC方式の比較と相互のメリット 506 |
§3利益という単一目標を通じてのMPCメンバーへの動機付け 506 |
§4より大きく広範な権限の委譲 509 |
(1)MPC間でメンバーを柔軟に交換する権限 509 |
(2)市場メカニズムの中での権限 510 |
(3)コスト削減のためのさまざまな製造方法の継続的な改善-JIT生産方式はMPC方式にどのようなメリットをもたらすか 512 |
§5目標利益の展開 513 |
§6MPCの損益計算式 514 |
§7もう1つのタイプのミニプロフィットセンター 516 |
§8部分最適化と全体最適化 519 |
§9JIT生産方式はMPC会計の必要条件 520 |
MPC会計は「キャッシュベース」の会計である 520 |
§10MPC会計は過剰在庫の削減を動機付ける 521 |
§11むすび 522 |
第Ⅴ部トヨタ生産方式の導入 525 |
第26章トヨタ生産方式の導入手順 527 |
§1ジャストインタイムの理想型と導入手順は別問題 527 |
§2ジャストインタイムの導入方法 528 |
(1)導入に先立って必要な4つのステップ 528 |
(2)現場改善のテクニックの適用順序 531 |
§3ジャストインタイムの導入プロセスのケーススタディ 532 |
(1)概要 532 |
(2)「GOGO作戦」 533 |
(3)「ジャンプ60作戦」 535 |
(4)1ゼロ,2レス,3アップ 536 |
(5)組織階層別の研修 537 |
(6)機械稼働率の向上 538 |
あとがき-規範的ケーススタディによる規範モデルの構築法 539 |
参考文献 547 |
和文参考文献 547 |
英文参考文献 553 |
索引 559 |
和文用語索引 559 |
英文用語索引 568 |
会社名索引 569 |
まえがき i |
原著刊行に寄せて(大野耐一) vii |
第Ⅰ部トータルシステム-トヨタプロダクションシステムの発想 1 |