概論 生物にとって必須なエピジェネティクス「エピジェネティクス」の役者たち(押村光雄 三ツ矢幸造) 12 |
1.エピジェネティクスとは 12 |
2.遺伝学研究とエピジェネティクス-歴史的背景 14 |
3.エピジェネティクスに関わる役者たち 17 |
4.生命現象に必須なエピジェネティクスとその破綻による疾病 18 |
[基本編] |
第1章 DNAのメチル化に関わる分子(田嶋正二) 22 |
1.DNAのメチル化修飾 22 |
2.遺伝子がメチル化されると転写が抑制される 23 |
3.ゲノムにメチル化模様を書き込む 24 |
4.DNAメチル化模様形成と,Dnmt3aとDnmt3bの使い分け 25 |
5.DNAメチル化模様はどのように次世代の細胞に伝えられるか 26 |
6.Dnmt1と細胞周期 27 |
7.Dnmt2存在の謎 27 |
8.DNAメチルトランスフェラーゼの各種アイソフオーム 27 |
9.DNAメチル化模様の消去 28 |
10.DNAメチル化とヒストン修飾 28 |
第2章 構造的クロマチン因子による遺伝子発現の調節(中尾光善 上田泰明 青戸隆博) 30 |
1.HMGタンパク質 30 |
2.メチル化DNA結合タンパク質 33 |
3.ヘテロクロマチンタンパク質1 33 |
第3章 ヒストンのメチル化とアセチル化(近藤豊) 37 |
1.クロマチン構造 37 |
2.ヒストンアセチル化 37 |
3.ヒストンメチル化 41 |
4.遺伝子不活化ループ 42 |
5.癌細胞におけるヒストンのアセチル化,メチル化の異常 44 |
第4章 ヒストンのリン酸化(木村圭志 花岡文雄) 45 |
1.ヒストンのリン酸化と分裂期(M期)染色体凝縮) 45 |
1)HIのリン酸化 45 |
2)H3のリン酸化 46 |
3)H3をM期特異的にリン酸化するリン酸化酵素 48 |
ⅰ)Aurora-Bキナーゼ ⅱ)NIMAキナーゼ |
4)Ser10リン酸化のM期進行における役割は何か? 48 |
ⅰ)モデル1 ⅱ)モデル2 ⅲ)モデル 3 |
2.ヒストンのリン酸化と転写活性化 50 |
1)分裂間期におけるH3のリン酸化 50 |
2)転写活性化のメカニズム 50 |
3.DNA損傷により引き起こされるリン酸化 51 |
1)DNA損傷とH2AXのリン酸化 51 |
2)H2AXのリン酸化の役割 51 |
第5章 エピジェネティックな不均等性と生命現象(三ツ矢幸造 押村光雄) 53 |
1.受精卵におけるエピジェネティックな不均等性 53 |
2.初期発生過程におけるエピジェネティックな不均等性 55 |
3.ゲノムインプリンティング 56 |
4.X染色体不活性化 58 |
5.エピジェネティックな不均等性に寄与する分子 61 |
第6章 クロマチンインスレーターの構造と機能(石原宏 佐々木裕之 中尾光善) 63 |
1.クロマチンインスレーターとは? 63 |
2.インスレーター活性の分子機構 64 |
3.CTCFインスレーター 66 |
4.CTCFインスレーターの構造 67 |
5.ヘテロクロマチンとユークロマチンの境界 68 |
第7章 non-codingRNAの構造と機能(副島英伸 東元健 城圭一郎 向井常博) 71 |
1.ゲノム刷り込みで働くncRNA:Air 71 |
2.X染色体不活化で働くncRNA:Xist,Tsix 74 |
3.配列特異的な遺伝子発現抑制機構として働くncRNA:miRNA,siRNA 77 |
第8章 染色体構造と機能に関わるエピジェネティクス(深川竜郎) 80 |
1.染色体分配に必須な構造:セントロメア/キネトコア 80 |
2.セントロメアDNAの配列の重要性 81 |
3.ネオセントロメアとセントロメア活性化 83 |
4.ヒト小型化染色体の解析とセントロメア活性 85 |
5.分裂酵母のセントロメア周辺のヘテロクロマチン形成 85 |
[トピックス編] |
1 発生プログラムと組織・細胞特異的DNAメチル化プロファイルの形成(坂本英樹 塩田邦郎) 90 |
1発生プログラムにおけるエピジェネティクスとDNAメチル化 90 |
2哺乳類ゲノムのDNAメチル化と発生段階に特異的な遺伝子発現 91 |
3ゲノム上のCpGアイランドと組織特異的遺伝子発現 93 |
4組織・細胞特異的DNAメチル化プロファイルの形成 95 |
5今後の展望 95 |
2 エピジェネティクスの種間の相違(金児石野知子 石野史敬) 96 |
1遺伝子発現調節におけるエピジェネティクス機構 96 |
2ヒストンのメチル化/アセチル化機構とDNAメチル化機構 96 |
3哺乳類にのみ存在するゲノムインプリンティング機構 97 |
4体細胞クローン動物の場合 100 |
5今後の課題-エピジェネティック記憶の初期化の解明 100 |
3 個体差に関わるエピジェネティクス(坂谷貴司 三ツ矢幸造 押村光雄) 103 |
1体細胞クローン動物にみられる多様性 103 |
2DNAメチル化と毛色の多様性 105 |
3エピジェネティックな異常による疾患の発症 106 |
4ヒトにおけるエピジェネティックな多様性 107 |
5個体差をもたらすエピジェネティックな要因 108 |
4 発癌に関与するエピジェネティクス(豊田実 鈴木拓 上野理子 今井浩三) 111 |
1癌におけるエピジェネティックな異常 111 |
2発癌過程におけるDNA異常メチル化の役割 112 |
3DNA異常メチル化の分子機構 113 |
4DNA異常メチル化に影響を与える要因 113 |
5エピジェネティックな異常の癌治療ぺの応用 114 |
5 ゲノム不安定性に関わるエピジェネティクス(井上敏昭 押村光雄) 117 |
1マイクロサテライト不安定性とインプリンティング異常の発癌における役割 118 |
2染色体異数性の発癌における役割 119 |
3インプリンティング異常と染色体異常とを結ぶもの 120 |
6 精神疾患に関与するエピジェネティクス(難波栄二 前川真治) 122 |
1主な精神疾患(統合失調症,躁うつ病,自閉症) 122 |
2遺伝要因が強い根拠 122 |
3アレルの親由来により関連に差のある染色体領域 123 |
4その他のエピジェネティクス 124 |
5一卵性双生児に注目した新しい研究戦略 125 |
6今後の研究の方向 125 |
●索引 127 |
概論 生物にとって必須なエピジェネティクス「エピジェネティクス」の役者たち(押村光雄 三ツ矢幸造) 12 |
1.エピジェネティクスとは 12 |
2.遺伝学研究とエピジェネティクス-歴史的背景 14 |