はじめに 1 |
I ビッグサイエンス,ハイテクノロジーと一線を画す科学 |
1 パーコレーションとインテリジェント材料-不思議で単純な“つながりの科学”を使う[露本 伊佐男] 3 |
1.1 パーコレーションとは 3 |
身近な例 3 |
材料科学での例 5 |
1.2 パーコレーションの数理モデル 7 |
サイト過程 7 |
やってみよう 9 |
ボンド過程 12 |
1.3 導電性高分子をつくる 13 |
1.4 触ると抵抗が減る感電導電ゴム-触覚をパーコレーションでつくる 15 |
パーコレーションをどう使うか 15 |
感電性ゴムはどう役に立つか? 16 |
やってみよう 18 |
1.5 ガスを検知するパーコレーション型化学センサー-ガスで膨張する材料を使う 18 |
化学センサーのアイデア 18 |
粘土と炭素を混合して湿度センサーをつくる 19 |
粒径比で変わるパーコレーションの臨界値 20 |
粘土(モンモリロナイト)と炭素でつくった湿度センサーの性質 22 |
一つの機能材料でできた単純化 24 |
1.6 インテリジェントマテリアルの新概念 25 |
材料に“知能”をもたせる 25 |
日本に昔からあるインテリジェントなシステム 26 |
サーモクロミックな材料を使った自動調光ガラス 28 |
チタン酸バリウムの一人三役 29 |
研究で尊重すべき“セレンディピティ” 30 |
1.7 さいごに 31 |
参考文献 33 |
2 原始的バイオセンサー[佐々木 聰]35 |
2.1 バイオセンサーの原理 35 |
化学物質をはかる 35 |
バイオセンサー 36 |
グルコースセンサー 37 |
バイオセンサーの仕組み 38 |
2.2 ポストゲノムとバイオセンシング 40 |
ポストゲノム 40 |
トランスクリプトミクス 40 |
DNAチップ 41 |
2.3 目視定量は可能か 42 |
非平衡の視点 42 |
みそ汁の対流 43 |
2.4 周期的気泡発生と分析 46 |
気泡の数を数える 46 |
目視による血糖値評価 48 |
もしものときの解決法 49 |
2.5 自作酸素電極 50 |
やってみよう 50 |
参考文献 54 |
3 界面を活用した動力[中田 聡] 55 |
3.1化学反応は丸い“のっぺらぼう”で行われる 55 |
“のっぺらぼう”の反応 55 |
“のっぺらぼう”でない反応 56 |
3.2 表面張力で動く船 58 |
3.3 樟脳船の歴史 59 |
ここ20年前でIT化された研究環境 59 |
夏目漱石は何を見たのか? 60 |
3.4 あたかも生き物のような振る舞いをする無生物 60 |
時計のようにリズムを刻み,周期も変えられる樟脳船 61 |
立派な“シンクロ”をみせてくれる樟脳船 63 |
力比べで動きの様子が変わる樟脳船 64 |
化学反応で動きの様子が変わる樟脳船 66 |
波乗りする樟脳船,履歴をもつ樟脳船 68 |
3.5 さいごに-本章のまとめ 70 |
参考文献 72 |
Ⅱ サステイナビリティを目指す科学 |
4 サステイナブルを理解する[雨宮 隆]75 |
4.1 環境問題とサステイナブル 75 |
生態系の回復力(レジリエンス) 75 |
生態系の臨界点-生態系が耐えられる負荷には限界がある 77 |
生態系の状態変化-湖沼の富栄養化 80 |
4.2 “シスステム”としての生態系 83 |
生態系は複雑系 83 |
線形と非線形-相互作用の有無が決め手 84 |
複雑系の非線形的な挙動の例-複数の状態と一つの状態の選択 87 |
4.3 分岐現象-システムの状態変化を理解する 88 |
安定性 88 |
分岐 94 |
やってみよう 99 |
4.4 さいごに-自然科学の知識を生かす 103 |
参考文献 104 |
5 ありふれたもので光らせる[佐々木 聰]105 |
5.1 海底二万リーグの世界 105 |
5.2 海の光と発光バクテリア 106 |
5.3 バクテリアが光るメカニズム 107 |
5.4 発光バクテリア応用の歴史 110 |
5.5 バクテリアの閃光,点滅,そしてバクテリア時計 111 |
バクテリアの発光 111 |
発光バクテリアの培養と閃光 111 |
バクテリア時計 112 |
5.6 “海の光”で過ごす夜は 114 |
やってみよう 115 |
発光バクテリア実験 115 |
液体ランプ 119 |
6 天然淡水製造装置[佐々木 聰]121 |
6.1 島国の未来 121 |
6.2 植紘の吸水メカニズム 122 |
6.3 塩生植物とは 123 |
6.4 オヒルギ,メヒルギ,ヤエヤマヒルギからの淡水回収 125 |
濃淡電池 125 |
マングローブ電池 127 |
塩濃度センサー 128 |
温度差発電 130 |
淡水製造装置 131 |
やってみよう 134 |
参考文献 136 |
7 早魃に強い種をつくる[鴨下 顕彦]137 |
7.1 北海道で米ができるようになった 138 |
7.2 いろいろな早魃 139 |
7.3 耐乾性の改良 142 |
分子マーカー選抜育種 143 |
遺伝子組換え育種 145 |
ローテク育種改良のすすめ 147 |
7.4 早魃と農家 151 |
やってみよう 151 |
参考文献 153 |
8 サステイナブル・アグリカルチャー[鴨下 顕彦]155 |
8.1 サステイナブルと農家から見えてくるもの 156 |
持続可能な開発 156 |
農家の視点 157 |
サステイナブル・アグリカルチャー 159 |
8.2 熱帯アジアの稲作-人口を養いつづける 160 |
緑の革命 160 |
緑の革命がもたらした課題 161 |
ポスト緑の革命 162 |
8.3 カンボジアの稲作-内戦からの復興と天水稲作 163 |
カンボジア 163 |
稲作の課題 166 |
8.4 コンピンプイの稲作-ポル・ポト時代の灌漑のリハビリテーション 168 |
伝統的直播栽培 169 |
コンピンプイにおける稲作の近代化 174 |
サステイナブル・アグリカルチャー 176 |
8.5 ステークホルダーとサステイナブル・アグリカルチャー 177 |
コンピンプイの場合 177 |
日本の場合 181 |
やってみよう 182 |
参考文献 184 |
索引 185 |
はじめに 1 |
I ビッグサイエンス,ハイテクノロジーと一線を画す科学 |
1 パーコレーションとインテリジェント材料-不思議で単純な“つながりの科学”を使う[露本 伊佐男] 3 |