1 序論および概要 1 |
1.1 歴史的背景と概要 1 |
1.2 疲労に対する種々の手法 11 |
1.3 力学的基礎の必要性 16 |
1.4 連続体力学 17 |
1.5 延性単結晶の変形 29 |
演習問題 33 |
第Ⅰ部 繰り返し変形と疲労き裂の発生 |
2 延性単結晶の繰返し変形 37 |
2.1 単結晶における繰返しひずみ硬化 37 |
2.2 単結晶にける繰返し飽和 39 |
2.3 繰返し硬化の不安定性 43 |
2.4 固執すべり帯(PSBs)に沿った変形 50 |
2.5 PSBsの転位構造 51 |
2.6 PSBsの比弾性挙動のための構成モデル 58 |
2.7 PSBsの形成 62 |
2.8 ラビリンス構造とセル構造の形成 68 |
2.9 結晶方位と多重すべりの効果 70 |
2.10 ケーススタディ : 商業用のFCC合金結晶 72 |
2.11 FCC結晶における単調変形と繰返し変形 76 |
2.12 BCC単結晶における繰返し変形 78 |
2.13 HCP単結晶における繰返し変形 80 |
演習問題 83 |
3 延性多結晶固体の繰返し変形 84 |
3.1 結晶粒界と多重すべりの効果 84 |
3.2 FCC双結晶の繰返し変形 87 |
3.3 多結晶材料における繰返し硬化と軟化 89 |
3.4 合金,交差すべりと積層欠陥エネルギーの効果 93 |
3.5 析出の効果 94 |
3.6 バウシンガー効果 95 |
3.7 シェイクダウン 98 |
3.8 単軸疲労と多軸疲労の連続体モデル 99 |
3.9 繰返しクリープまたはラチェッティング 100 |
3.10 熱サイクルを受ける金属基複合材料 112 |
3.11 熱サイクルを受ける多層複合材料 120 |
演習問題 125 |
4 延性固体の疲労き裂発生 128 |
4.1 表面粗さと疲労き裂発生 128 |
4.2 空孔-双極子モデル 133 |
4.3 PSBに沿ったき裂発生 137 |
4.4 き裂発生における表面の役割 138 |
4.5 き裂発生に対する計算モデル 139 |
4.6 き裂発生に及ぼす環境効果 142 |
4.7 繰返しすべりの運動学的不可逆性 143 |
4.8 結晶粒界と双晶境界に沿ったき裂発生 144 |
4.9 工業用合金におけるき裂発生 147 |
4.10 工業用合金の環境効果 151 |
4.11 応力集中源でのき裂発生 152 |
演習問題 157 |
5 脆性材における繰返し変形とき裂発生 159 |
5.1 脆性の程度 160 |
5.2 脆性体における繰返し変形のモード 161 |
5.3 高脆性体 162 |
5.4 半脆性体 173 |
5.5 変態型靱性強化セラミックス 178 |
5.6 遠方場繰返し圧縮による疲労き裂の発生 184 |
演習問題 190 |
6 非晶性材料における繰返し変形とき裂の発生 193 |
6.1 半結晶性,非晶性材料の変形特性 193 |
6.2 繰返し応力-ひずみ応答 198 |
6.3 応力集中による疲労き裂の発生 205 |
6.4 ケーススタディ:ひざ代替品の圧縮疲労 209 |
演習問題 211 |
第Ⅱ部 全寿命手法 |
7 応力-寿命手法 215 |
7.1 疲労限度 216 |
7.2 疲労寿命に及ぼす平均応力の影響 218 |
7.3 累積損傷 221 |
7.4 表面処理の影響 223 |
7.5 統計的な考慮 225 |
7.6 実用例 229 |
7.7 高分子の応力-寿命挙動 232 |
7.8 有機複合材料の疲労 234 |
7.9 応力集中の効果 236 |
7.10 多軸繰返し応力 240 |
演習問題 248 |
8 ひずみ-寿命手法 250 |
8.1 全寿命に対するひずみ基準の方法 250 |
8.2 切欠部材の局部ひずみ手法 256 |
8.3 変動振幅繰返しひずみと頻度計数法 259 |
8.4 多軸疲労 261 |
8.5 位相ずれ負荷 270 |
演習問題 272 |
第Ⅲ部 損傷許容アプローチ |
9 破壊力学と疲労の関係 277 |
9.1 Griffithの破壊理論 277 |
9.2 エネルギー解放率とき裂の駆動力 279 |
9.3 線形弾性破壊力学 282 |
9.4 YとKの等価性 291 |
9.5 単調負荷下での塑性域の大きさ 297 |
9.6 繰返し負荷下での塑性域の大きさ 299 |
9.7 弾塑性破壊力学 301 |
9.8 2パラメータによるき裂先端場の記述 310 |
9.9 混合モード破壊力学 314 |
9.10 延性材料でのモードⅠとモードⅡの結合 314 |
9.11 き裂の傾斜 317 |
9.12 ケーススタディ:航空機胴体の損傷許容設計 322 |
演習問題 323 |
10 延性個体の疲労き裂進展 326 |
10.1 き裂成長の特徴づけ 326 |
10.2 疲労き裂進展の微視的段階 330 |
10.3 疲労き裂進展の異なる領域 336 |
10.4 下限界近傍の疲労き裂進展 337 |
10.5 き裂進展の中間領域 349 |
10.6 高速進展領域 352 |
10.7 ケーススタディ:航空機構造物の疲労破損 353 |
10.8 ケーススタディ:人工股関節の疲労破壊 359 |
10.9 モードⅠ-モードⅡ組み合わせ疲労き裂進展 364 |
10.10 モードⅠ-モードⅢ組み合わせ疲労き裂進展 368 |
演習問題 374 |
11 脆性体の疲労き裂進展 378 |
11.1 き裂成長における繰返し負荷の一般的影響 379 |
11.2 脆性体のき裂進展の特徴 380 |
11.3 脆性体のき裂進展抵抗と強靱性化 383 |
11.4 引張疲労き裂の先端にある繰返し損傷領域 387 |
11.5 低温における疲労き裂進展 388 |
11.6 ケーススタディ:人工心臓弁の疲労き裂 391 |
11.7 高温時の疲労き裂進展 394 |
演習問題 401 |
12 非晶性体の疲労き裂進展 403 |
12.1 疲労き裂進展特性 403 |
12.2 疲労き裂の進展機構 406 |
12.3 金属ガラスの疲労 419 |
12.4 ケーススタディ:ゴム靱性強化エポキシの疲労破壊 421 |
演習問題 425 |
第IV部 応用編 429 |
13 接触疲労:すべり,転がりおよびフレッティング 429 |
13.1 基本的な用語と定義 429 |
13.2 垂直荷重化の静止接触の力学 433 |
13.3 すべり接触疲労の力学 439 |
13.4 転がり接触疲労 445 |
13.5 接触疲労損傷機構 451 |
13.6 フレッティング疲労 457 |
13.7 ケーススタディ:タービン発電機ローターのフレッティング疲労 468 |
演習問題 476 |
14 疲労き裂成長の遅延と遷移 478 |
14.1 疲労き裂閉口 479 |
14.2 塑性誘起き裂閉口 481 |
14.3 酸化物誘起き裂閉口 490 |
14.4 粗さ誘起き裂閉口 495 |
14.5 粘性流体誘起き裂閉口 497 |
14.6 相変態誘起き裂閉口 498 |
14.7 疲労き裂閉口の基本的な特徴 499 |
14.8 き裂閉口定量化の問題点 500 |
14.9 疲労き裂屈曲 501 |
14.10 付加的な遅延機構 509 |
14.11 ケーススタディ:変動振幅スペクトラム負荷 513 |
14.12 引張り過大負荷に続く遅延 514 |
14.13 圧縮過大負荷に続く一時的効果 520 |
14.14 負荷シーケンス効果 523 |
14.15 寿命予測モデル 528 |
演習問題 531 |
15 微小疲労き裂 535 |
15.1 微小き裂の定義 537 |
15.2 相似性 537 |
15.3 微小欠陥成長の微視組織的側面 538 |
15.4 微小き裂の下限界条件 539 |
15.5 切欠きの微小き裂に対する破壊力学 544 |
15.6 微小き裂進展の連続体的見地 548 |
15.7 疲労き裂の物理的な小ささの影響 553 |
15.8 ケーススタディ:表面コーティングの微小き裂 557 |
演習問題 562 |
16 環境相互作用:腐食疲労とクリープ疲労 564 |
16.1 腐食疲労の機構 564 |
16.2 腐食疲労き裂の発生 569 |
16.3 腐食疲労き裂の進展 571 |
16.4 ケーススタディ:自動車の排気バルブの疲労設計 580 |
16.5 低温疲労 582 |
16.6 高温における損傷とき裂発生 583 |
16.7 高温における疲労き裂進展 591 |
16.8 ケーススタディ : 蒸気発電機におけるクリープ疲労 598 |
演習問題 602 |
付録A 代表的なき裂形状に対する応力拡大係数 604 |
参考文献 609 |
索引 652 |