I.プロローグ 1 |
1.神経細胞による情報表現(銅谷賢治・伊藤浩之) 3 |
1.1 発火頻度表現 6 |
1.2 タイミング表現 7 |
2.ニューロンのダイナミクスと数理モデル(銅谷賢治) 9 |
2.1 Hogdkin-Huxley型モデル 9 |
2.2 integrate-and-fireモデル 11 |
2.3 inter-spike intervalモデル 12 |
2.4 コネクショニストモデル 13 |
3.エントロピーと情報量(銅谷賢治) 15 |
3.1 確率分布とエントロピー 15 |
3.2 条件付き確率と相互情報量 16 |
3.3 相互相関と相互情報量 18 |
II.大脳視覚野の情報表現の実際 23 |
4.視覚における脳内表現(小松英彦) 25 |
4.1 これまでの研究 25 |
4.2 最近の研究 37 |
5.一次視覚野の特徴抽出性と刺激文脈依存性(尾関宏文・赤崎孝文・佐藤宏道) 42 |
5.1 特徴抽出性と形成メカニズム 42 |
5.2 刺激文脈依存性 46 |
a.受容野外刺激による反応修飾 46 |
b.広域情報統合の神経回路 49 |
5.3 一次視覚野の出力調節の意義 51 |
6.側頭葉ニューロンの情報量解析(菅生康子) 55 |
6.1 側頭葉の顔に応答するニューロン 55 |
6.2 ニューロンの応答に表現される情報とその定量的な解析法 56 |
6.3 サル側頭葉のニューロンは顔についての複数の情報を時間を分けてコードしている 57 |
6.4 実験データから情報量を算出する際の問題点 64 |
III.脳の情報表現への統計的アプローチ 67 |
7.脳内情報表現への情報理論的アプローチ(阪口 豊・樺島祥介) 69 |
7.1 古典的なモデル 69 |
a.特徴抽出細胞の自己形成モデル 69 |
b.トポグラフィの自己形成モデル 70 |
7.2 情報理論に基づくモデル化 71 |
a.冗長度圧縮原理 72 |
b.確率モデルと情報量 73 |
c.認識モデルと生成モデル 74 |
d.最大/最小化原理 75 |
7.3 情取理論に基づいた視覚野における受容野形成のモデル 78 |
a.Linskerのモデル 78 |
b.OlshausenとFieldのモデル 80 |
c.RaoとBallardによるpredictive coding model 82 |
8.隠れ状態とマルコフランダム場(岡田真人) 87 |
8.1 境界ベース結合MRFモデル 89 |
8.2 領域ベース結合MRFモデル 91 |
8.3 双方向性相互作用におけるシナプス切断 92 |
8.4 位相を隠れ変数としてもつ領域ベースMRFモデル 93 |
8.5 提案モデルの計算機シミュレーション 94 |
8.6 シングルニューロン(コラム)での実現 96 |
9.隠れ状態最尤推定と反復解法 EMアルゴリズムとWake-Sleepアルゴリズム (池田思朗) 98 |
9.1 隠れ変数 98 |
a.隠れ変数の定義 98 |
b.混合正規分布 99 |
c.Helmholtzマシン 100 |
9.2 隠れ変数をもつモデルのパラメータ推定 101 |
a.最尤推定 101 |
b.EMアルゴリズム 103 |
c.Wake-Sleepアルゴリズム 104 |
IV.ニューロンと局所回路のダイナミクス 107 |
10.シナプスにおける情報処理(深井朋樹・高木 博) 109 |
10.1 ダイナミックシナプス 110 |
a.減衰シナプス 110 |
b.増強シナプス 111 |
c.減衰シナプスの機能的役割 112 |
10.2 スパイク時間依存のLTP/LTD 114 |
10.3 海馬シナプスでのLTP/LTDの実体解明の現状 115 |
a.E-LTP誘導の細胞内機序とその生理学の実体 116 |
b.LTDの細胞内機序とその生理学的実体 116 |
c.L-LTP誘導の細胞内機序とその生理学的実体 117 |
11.大脳皮質の錐体細胞とガンマ周波数帯のバースト発火 FRBニューロンのモデル (姜 英男・青柳富誌生・深井朋樹) 120 |
11.1 ガンマ周波数帯の同期振動 120 |
11.2 大脳皮質の錐体細胞とchattering発火 121 |
a.持続性Na電流仮説 124 |
b.カルシウム依存性カチオン電流仮説 125 |
11.3 Chatteringニューロンの数理モデル 127 |
12.大脳皮質の神経回路(金子武嗣) 131 |
12.1 大脳皮質の外観 132 |
12.2 大脳皮質の構成要素:ニューロンの種類 134 |
12.3 大脳皮質の局所回路 136 |
12.4 大脳皮質の神経回路の原則 143 |
13.位相ダイナミクスを用いた同期現象の解析(青柳富誌生) 146 |
13.1 ニューロンの数理モデル 146 |
13.2 位相ダイナミクスへの自由度の逓減 149 |
a.位相反応曲線 150 |
b.同期・非同期 152 |
13.3 関連する話題 155 |
a.イオンチャネルと同期・非同期の関連 155 |
b.連想記憶モデルへの応用の解析 155 |
V.発火タイミングによる情報表現 157 |
14.多細胞同時記録実験の必要性とその実際(櫻井芳雄) 159 |
14.1 多細胞同時記録実験の目的 160 |
a.ニューロン活動を記録する意味 161 |
b.単一ニューロンとニューロン集団 162 |
c.1つの可能性:セル・アセンブリ 163 |
14.2 多細胞同時記録実験の方法 164 |
a.記録電極の作製と選定 165 |
b.電極の配列と操作 166 |
c.データの取込み 168 |
d.データ解析の前提 170 |
15.多細胞同時記録データの統計解析法(伊藤浩之) 173 |
15.1 従来の解析法と特徴 173 |
a.ラスター表示 173 |
b.peri-stimulus time histogram(PSTH) 174 |
c.inter spike interval histogram(ISIH) 174 |
d.auto-correlogram 175 |
e.刺激性相関と神経性相関 177 |
f.cross-correlogram 178 |
15.2 新しい解析法とその目指すもの 179 |
a.JPSTH 179 |
b.unitary event analysis 182 |
16.皮質ダイナミクスと神経計算機構 実験・解析・モデル (Ad Aertsen・伊藤浩之) 186 |
16.1 大脳皮質とはどのようなシステムか 186 |
a.細胞集団(セル・アセンブリ)の重要性 186 |
b.解剖学的結合から機能的結合へ 187 |
16.2 機能的結合の文脈依存性およびダイナミクス 188 |
a.モデルの説明 189 |
b.機能的結合の文脈依存性 190 |
c.機能的結合のダイナミクス 192 |
d.機能的結合の背景入力依存性 194 |
16.3 実験データにみられる相関イベント 195 |
a.synfire chain 195 |
b.覚醒サルの運動皮質での記録にみられたunitary event 197 |
16.4 同期スパイクの伝播ダイナミクス 200 |
a.synfire chainの安定性 200 |
b.モデルニューロンの説明 202 |
c.パルスパケットの安定性解析 202 |
d.パルスパケットの安定性解析(ネットワーク) 203 |
e.パルスパケットの同期の精度 205 |
16.5 学生との質疑応答(一部抜粋) 206 |
エピローグ 211 |
索引 213 |
I.プロローグ 1 |
1.神経細胞による情報表現(銅谷賢治・伊藤浩之) 3 |
1.1 発火頻度表現 6 |
1.2 タイミング表現 7 |
2.ニューロンのダイナミクスと数理モデル(銅谷賢治) 9 |
2.1 Hogdkin-Huxley型モデル 9 |