第1章 ライフサーベイヤとは(神原秀記) |
1. はじめに 1 |
2. ライフサーベイヤとは 1 |
3. ライフサーベイヤに必要な技術 2 |
第2章 生体シグナル解析用分子材料群の創製 |
1. 生体シグナル解析用分子材料概論(浜地格) 4 |
2. シグナル解析用分子センサーの構築(王子田彰夫,浜地格) 9 |
2.1 はじめに 9 |
2.2 小分子型蛍光センサー 10 |
2.2.1 カチオンセンシング 10 |
2.2.2 アニオンセンシング 12 |
2.2.3 ROS,NOのセンシング 15 |
2.3 バイオセンサー 16 |
2.4 おわりに 20 |
3. シグナル解析を目指した機能性核酸の構築(杉本直己,三好大輔) 23 |
3.1 はじめに 23 |
3.2 核酸の構造多様性 24 |
3.2.1 Watson-Crick塩基対からなる二重らせん構造 25 |
3.2.2 非Watson-Crick塩基対を含む二重らせん構造 25 |
3.2.3 三重らせん構造 27 |
3.2.4 四重らせん構造 27 |
3.3 核酸の機能と構造を左右する周辺環境 28 |
3.3.1 カチオン 29 |
3.3.2 pH 31 |
3.3.3 分子クラウディング 31 |
3.4 エネルギー・データベースを用いた機能性核酸の開発 32 |
3.4.1 四重らせん構造と二重らせん構造に及ぼす分子クラウディングの効果を活用した核酸スイッチの開発 32 |
3.4.2 パラレル型三重らせん構造を活用したpHセンサーの開発 34 |
3.5 機能性核酸の新規設計方法の確立に向けて 36 |
4. ペプチドチップテクノロジーによるシグナル解析(富崎欣也,三原久和) 38 |
4.1 はじめに 38 |
4.2 プロテインチップ概論 39 |
4.2.1 標的タンパク質捕捉分子 39 |
4.2.2 捕捉分子固定化のための表面化学 40 |
4.2.3 高感度シグナル検出法 41 |
4.2.4 データ解析法 41 |
4.3 設計ペプチドを用いるチップテクノロジーの特長 42 |
4.4 プロテインフィンガープリントテクノロジー 42 |
4.5 ペプチドリガンドスクリーニング 44 |
4.6 金の異常反射(AR)による設計ペプチドータンパク質間相互作用検出 47 |
4.7 プロテインキナーゼ検出法 49 |
4.8 おわりに 49 |
5. 分子シャペロンとプレフォールディンを利用したシグナル解析用材料(養王田正文,金原数) 52 |
5.1 分子シャペロン 52 |
5.2 シャペロニン 54 |
5.3 II型シャペロニンとプレフォルディン 55 |
5.3.1 II型シャペロニン 55 |
5.3.2 プレフォルディン 57 |
5.4 ナノ粒子 59 |
5.5 タンパク質とナノ粒子の複合化 59 |
5.6 シャペロニンとナノ粒子の複合化 61 |
5.7 ライフサーベイヤ開発に向けて 62 |
5.7.1 プレフォルディンの利用 62 |
5.7.2 シャペロニンを利用したセンシング材料の開発 63 |
第3章 細胞内生体分子群の動態シグナルの解析 |
1. 細胞内生体分子群の動態シグナルの解析概論(植田充美) 66 |
1.1 ポストゲノム研究の方向性 66 |
1.2 動態シグナルの解析に向けて 66 |
2. 細胞内情報伝達動態のオンライン定量解析に向けて(植田充美) 69 |
2.1 はじめに 69 |
2.2 生体分子群の動態解析 69 |
2.3 革新的分離ナノ材料の登場 70 |
2.4 網羅的動態定量へのHPLCの多次元化 74 |
2.5 情報伝達分子の動態定量をめざした2次元HPLCの構築 76 |
2.6 今後の課題 79 |
3. メタボロミクスの可能性と技術的問題(福崎英一郎,馬場健史) 81 |
3.1 はじめに 81 |
3.2 メタボロミクスの分類 83 |
3.3 メタボロミクスにおけるサンプリング,前処理 83 |
3.4 メタボロミクスに用いる質量分析 85 |
3.5 質量分析計を用いる場合の定量性について 86 |
3.6 メタボロミクスに用いられる質量分析以外の分析手法 87 |
3.7 メタボロミクスにおけるデータ解析 88 |
3.8 メタボロミクスのツールとしての可能性 90 |
3.9 おわりに 91 |
4. 細胞・個体レベルでストレスをサーベイする(浦野泰照,高木昌宏) 94 |
4.1 はじめに 94 |
4.2 蛍光プローブ(小分子蛍光プローブ) 95 |
4.3 PeTによる蛍光特性の制御 96 |
4.4 フルオレセインを母核とする蛍光プローブの論理的なデザイン 96 |
4.5 活性酸素種を種特異的に検出可能な蛍光プローブの論理的開発 98 |
4.5.1 一重項酸素(102)蛍光プローブ(DPAX,DMAX) 98 |
4.5.2 OHラジカルなどの高い活性を持つROSを特異的に検出可能な蛍光プローブ(HPF,APF) 99 |
4.5.3 パーオキシナイトライト(ONOO-)などによるニトロ化ストレス検出蛍光プローブ(NiSPYs) 100 |
4.6 蛍光タンパク質 102 |
4.7 蛍光共鳴エネルギー移動(FRET : Fluorescence Resonance Energy Transfer) 103 |
4.8 カメレオン 103 |
4.9 モデル生物としてのゼブラフィッシュ 104 |
4.10 ゼブラフィッシュを用いた細胞内カルシウムイオンイメージング 105 |
4.10.1 胞胚後期~原腸形成後期 105 |
4.10.2 原腸形成後期~体節形成初期 106 |
4.10.3 体節形成初期~中期 106 |
4.10.4 体節形成中期~後期 107 |
4.10.5 原基形成期 108 |
4.11 形態形成異常と細胞内カルシウムイオン 109 |
4.12 おわりに 110 |
5. 植物細胞の環境ストレス応答の分子機構(吉田和哉,仲山英樹) 112 |
5.1 はじめに 112 |
5.2 植物細胞の塩ストレス応答機構 112 |
5.3 ナトリウムイオンストレス 115 |
5.4 植物のカリウム/ナトリウムイオン輸送を担う分子群 116 |
5.5 HKTファミリーとHAKファミリーのカリウムイオン輸送能 117 |
5.6 環境ストレス応答のライフサーベイヤ解析に適したモデル細胞 120 |
5.7 おわりに 121 |
6. 酵母細胞内シグナル定量解析の創薬への応用(石井純,近藤昭彦) 124 |
6.1 はじめに 124 |
6.2 コンビナトリアル・バイオエンジニアリングによるリード化合物探索 125 |
6.3 リガンド表層ディスプレイによる検出システム 127 |
6.4 酵母シグナル伝達を利用したGPCRアッセイのための蛍光検出系 129 |
6.5 酵母でシグナル伝達を可能とするヒトGPCR発現 131 |
6.6 おわりに 133 |
7. 細胞内遺伝子発現検出用の蛍光バイオプローブの設計と合成(阿部洋,古川和寛,常田聡,伊藤嘉浩) 135 |
7.1 はじめに 135 |
7.2 蛍光性バイオプローブを用いた細胞内イメージング 136 |
7.2.1 蛍光性核酸プローブの設計と合成 136 |
7.2.2 細胞内遺伝子検出(Fluorescence In situ hybridization,FISH法) 137 |
7.2.3 生細胞内遺伝子検出 137 |
7.3 既法の問題点 141 |
7.4 これから細胞内検出への展開が期待される検出法 143 |
7.4.1 RNAアプタマーと蛍光物質の反応を利用した検出 143 |
7.4.2 コンフォメーション変化を利用した蛍光発生システム 143 |
7.4.3 量子ドットを用いた検出系 144 |
7.5 今後の展開 145 |
第4章 細胞間ネットワークシグナルの解析 |
1. 細胞間ネットワークシグナルの解析概論(民谷栄一) 147 |
2. 細胞チップを用いた遺伝子/シグナル分子解析(山村昌平,斉藤真人,民谷栄一) 150 |
2.1 はじめに 150 |
2.2 細胞機能解析を目指したチップデバイス 151 |
2.2.1 マイクロアレイチップを用いた遺伝子解析システム 151 |
2.2.2 細胞チップを用いた細胞シグナル解析 156 |
2.3 まとめ 161 |
3. 細胞の磁気ラベル・磁気誘導を用いた組織構築(本多裕之,井藤彰,清水一憲,伊野浩介) 164 |
3.1 はじめに 164 |
3.2 機能性磁性微粒子 165 |
3.3 心筋組織の構築 166 |
3.4 間葉系幹細胞を用いた骨組織の構築 168 |
3.5 毛細血管を含む三次元組織の構築 170 |
3.6 三次元担体への高密度細胞播種法の開発(Mag-seeding) 172 |
3.7 おわりに 173 |
4. 集積化電極による細胞間シグナル計測と解析(神保泰彦) 175 |
4.1 ニューロンのネットワーク 175 |
4.2 神経系の信号とその計測 175 |
4.3 集積化電極 177 |
4.4 多点電気刺激 177 |
4.5 神経回路活動の計測 181 |
4.6 神経回路活動の解析 183 |
4.7 神経回路・単一細胞同時計測に向けて 185 |
5. 細胞シグナル解析用MEMSチップ(小西聡) 188 |
5.1 はじめに 188 |
5.2 細胞の電気的シグナル解析 190 |
5.3 細胞シグナル解析用デバイスの研究開発動向 192 |
5.4 細胞シグナル解析用MEMSチップ : MCA(Micro Channel Array)の研究 193 |
5.4.1 設計 194 |
5.4.2 製作 195 |
5.4.3 評価 196 |
5.5 おわりに 198 |
第5章 ライフサーベイヤをめざしたデジタル精密計測技術の開発 |
1. ライフサーベイヤをめざしたデジタル精密計測技術の開発概論(植田充美) 200 |
1.1 デジタル精密計測技術の開発 200 |
1.2 デジタル精密計測技術開発の展開 201 |
2. 核酸のデジタル解析に向けての技術開発(神原秀記) 203 |
2.1 はじめに 203 |
2.2 DNA塩基配列決定方法 204 |
2.2.1 ゲル電気泳動を用いた方法 204 |
2.2.2 段階的な相補鎖合成反応を用いた方法 207 |
2.3 DNAのデジタル計測 212 |
2.3.1 デジタル計測に用いられるDNA配列解析技術 212 |
2.3.2 デジタル計測に用いられるDNA試料調製技術 214 |
2.4 1細胞中の全mRNA定量解析を目指したDNAデジタル解析へ向けて 215 |
2.5 おわりに 216 |
3. バイオナノ磁性ビーズの生体分子計測への応用(竹山春子,松永是) 218 |
3.1 はじめに 218 |
3.2 市販されている磁性ビーズの現状 218 |
3.3 新規磁性ビーズの開発状況 220 |
3.3.1 金被覆による機能性磁性ビーズの作製 220 |
3.3.2 量子ドットとの複合化による蛍光コード磁性ビーズの作製 220 |
3.4 バイオナノ磁性ビーズの創製 222 |
3.5 バイオナノ磁性ビーズを用いた生体分子計測 224 |
3.5.1 DNA-バイオナノ磁性ビーズ 224 |
3.5.2 抗体-バイオナノ磁性ビーズ 225 |
3.5.3 受容体-バイオナノ磁性ビーズ 226 |
3.5.4 酵素-バイオナノ磁性ビーズ 226 |
3.6 バイオナノ磁性ビーズを用いた全自動計測ロボット 227 |
3.7 おわりに 228 |
4. 細胞操作のデバイスとマイクロシステム(珠玖仁,末永智一) 230 |
4.1 はじめに 230 |
4.2 プローブ(探針)を用いた細胞分析マイクロシステム 231 |
4.3 生殖工学に資する細胞分析デバイス 234 |
4.4 単一細胞からのRNA採集 235 |
4.5 おわりに 237 |
5. 生体材料プローブを利用した特定RNA検出法の開発(遠藤玉樹,小畠英理) 240 |
5.1 はじめに 240 |
5.2 光シグナルを用いた細胞内バイオイメージング 241 |
5.3 RNA検出のための遺伝子組換えタンパク質プローブの設計 241 |
5.3.1 細胞内バイオイメージングを可能にするFRETタンパク質プローブ 242 |
5.3.2 ペプチド-RNA間相互作用とinduced fitによる構造変化 242 |
5.3.3 RNA検出のための分子内FRETタンパク質プローブ 244 |
5.4 分子内FRETタンパク質プローブによるRNAの検出 244 |
5.4.1 RNAとの結合確認 244 |
5.4.2 RNAへの結合によるFRETシグナル変化 246 |
5.4.3 細胞内におけるRNAの検出 247 |
5.5 任意配列RNAを検出するためのsplit-RNAプローブの設計 248 |
5.6 任意配列を有するRNAの検出 249 |
5.6.1 hybridized complexの添加に伴うFRETシグナル変化 250 |
5.6.2 特定RNAのホモジニアスアッセイ 250 |
5.7 おわりに 252 |
6. 細胞丸ごとRNA解析に向けたバイオインフォマティクス技術(秋山泰) 254 |
6.1 はじめに 254 |
6.2 細胞丸ごとRNA解析で必要となる情報処理の流れ 255 |
6.3 データの一括処理を支援するソフトウェアの開発 257 |
6.4 既知の発現プロファイル情報との比較 260 |
6.5 おわりに 264 |
第6章 ライフサーベイヤの研究展開と展望(松永是,新垣篤史) |
1. ポストゲノムへのアプローチ 267 |
2. 網羅的手法による細胞解析―磁性細菌を例に― 268 |
3. 一細胞情報の丸ごと解析に向けて 269 |
4. ライフサーベイヤに期待する 271 |