はじめに |
1 ヒトはなぜ老いて死ぬのか 1 |
生物進化における位置づけ |
個体の寿命とは |
多産多死と少産少死 |
老後の時間をもてる幸せ |
老化-私たちのからだに何が |
現代文明のたまもの? |
老化は遺伝子に支配されるか |
おばあちゃん仮説 |
早く老いる病 |
2 細胞の寿命と老化 15 |
細胞分裂という難事 |
細胞の老化をめぐって |
カレルのドグマ |
ヘイフリックの執念 |
時をはかるテロメア |
細胞の寿命と個体の寿命 |
マウスとヒトの驚くべき違い |
3 細胞のがん化-老化の果てに,永遠のいのち 37 |
発がんと遺伝子 |
がん細胞への道-試験管内の場合 |
がん細胞への道-臨床的証拠 |
なぜ歳をとるとがんになりやすくなるか |
がん化経路のまとめ |
4 細胞寿命を乗り越える 53 |
ES細胞-まだ若いから,何にでもなれる |
本当に死なないのか? |
クローンES細胞-卵の中で,大人の核が若返る |
クローン動物はなぜ短命か |
ヒトのクローンES細胞 |
iPS細胞-ついに体細胞が若返った |
四つの遺伝子 |
四つの遺伝子はすべて必要か |
お膳立て仮説 |
陰の主役?テロメア |
コラム1 エピジェネティックな制御 76 |
5 若返り細胞,老いに挑む 83 |
iPS細胞の移植による治療をめざして |
特定の病気のiPS細胞をつくる |
医薬品開発のスクリーニング |
未分化な細胞の利用 |
体の中にあるままで |
コラム2 鎌状赤血球症の治療モデル 95 |
6 応用実現のための課題 97 |
全能性細胞を安定的に維持するには |
再分化誘導にあたって |
iPS細胞特有の利点と問題点 |
7 細胞寿命の操作はどこまで許されるのか 107 |
iPS細胞の社会的受容 |
「夢」の裏側 |
体外で生き続ける細胞たち |
iPS細胞は誰のものか? |
そしてクローン人間 |
不安は取り除けるか |
あくまで,しあわせに老いるために |
あとがき |