【第1編 基礎】 |
第1章 放射性ヨウ素と地球・環境化学(村松康行,遠山知亜紀) |
1 はじめに 1 |
1.1 ヨウ素の発見 1 |
1.2 ヨウ素の同位体と放射性ヨウ素 1 |
1.3 環境および地球化学分野における研究 2 |
2 核実験及び原子力事故に伴い放出された131I 2 |
3 129Iの環境中における濃度と分布 3 |
3.1 土壌中における129Iのレベル 3 |
3.2 海藻中における129Iのレベル 4 |
3.3 チェルノブイリ周辺の土壌試料中における129Iのレベル 4 |
3.4 大気降下物中における129Iのレベル 5 |
4 ヨウ素および129Iの環境中における挙動 6 |
4.1 土壌中における挙動 6 |
4.2 土壌-植物-大気系での挙動 6 |
5 129Iを用いた地球化学試料の年代測定法 6 |
第2章 ヨウ素と多糖類との包接化合物(海宝龍夫) |
1 はじめに 10 |
2 シクロデキストリン(CD) 11 |
3 シクロデキストリンの固定化 12 |
4 シクロデキストリンポリマー 14 |
5 酵素合成アミロース 15 |
5.1 合成 15 |
5.2 物性 15 |
5.3 アミロース繊維 15 |
5.4 生物活性 17 |
5.5 安定性 18 |
5.6 消臭作用 19 |
6 まとめ 20 |
第3章 ヨウ素とナノカーボン(加納博文) |
1 はじめに 22 |
2 電荷移動相互作用 22 |
3 電極材に及ぼす効果 23 |
4 カーボンナノチューブの分離 25 |
5 X線吸収法による解析 26 |
6 触媒作用 28 |
7 おわりに 29 |
第4章 ヨウ素を含む物質の構造(藤川高志) |
1 はじめに 31 |
2 ヨウ素をドープしたPVAフィルム 31 |
3 シクロデキストリン中のヨウ素イオン 34 |
4 カーボンナノチューブおよびC60, C70 中のヨウ素 35 |
5 溶液中のI3- ポリアニオンおよびI- の水和構造 36 |
6 結論 37 |
第5章 ヨウ素のX線分析(沼子千弥) |
1 はじめに 39 |
2 定性分析・定量分析・状態分析 39 |
3 物質とX線の相互作用 40 |
4 蛍光X線分析 41 |
5 XAFS法 44 |
第6章 ヨウ素と電解反応(淵上壽雄,稲木信介) |
1 はじめに 47 |
2 有機ヨウ素化合物の電解反応 47 |
2.1 電解還元 47 |
2.2 電解酸化 48 |
3 電解ヨウ素化反応 49 |
4 ヨウ素をメディエーターとする電解反応 50 |
4.1 ヨウ素をメディエーターとする電解酸化 50 |
4.2 ヨウ素をメディエーターとする電解フッ素化 56 |
4.2.1 ヨウ化物イオンをメディエーターとする電解フッ素化 56 |
4.2.2 ヨードアレーンメディエーターを用いる脱硫フッ素化 56 |
5 おわりに 58 |
【第2編 生物環境】 |
第7章 甲状腺ホルモン(ヨウ素化チロシン誘導体)の生合成と生理作用機構(坂根郁夫) |
1 生理機能 60 |
2 生合成 61 |
3 生合成調節機構 62 |
4 輸送と代謝 64 |
5 作用機構 65 |
6 おわりに 66 |
第8章 ヨウ素と微生物-揮発,蓄積,還元,酸化,吸着,脱ヨード反応(天知誠吾) |
1 ヨウ素サイクルと微生物 67 |
2 ヨウ素の揮発 67 |
3 ヨウ素の蓄積 69 |
4 ヨウ素の還元 70 |
5 ヨウ素の酸化 71 |
6 ヨウ素の吸着 73 |
7 脱ヨード反応 73 |
第9章 ヨウ素と藻類(岩本浩二,白岩善博) |
1 はじめに 76 |
2 藻類とは 76 |
3 ヨウ素と藻類の関わり 77 |
3.1 ヨウ素の蓄積とヨウ素の海底への輸送 77 |
3.2 ヨウ素の還元 77 |
3.3 ヨウ素の酸化 78 |
3.4 ヨウ素の揮発 79 |
3.5 海洋生物のヨウ素利用 79 |
4 藻類におけるヨウ素の生理学的意義 80 |
4.1 コンブ類におけるヨウ素の役割 80 |
4.2 微細藻類におけるヨウ素の役割 81 |
4.3 ヨウ素を蓄積する微細藻類 82 |
5 おわりに 82 |
第10章 ヨウ素と農作物(加藤翔太,関本 均) |
1 生物圏におけるヨウ素 84 |
2 土壌-植物系におけるヨウ素の挙動 85 |
3 生物・環境試料のヨウ素分析法 86 |
4 ヨウ素の植物毒性 86 |
5 作物のヨウ素濃度 87 |
6 農作物のヨウ素富化 87 |
7 植物に対するヨウ素の作用 89 |
【第3編 合成・反応】 |
第11章 ヨウ素とクロラミン塩の反応(南方聖司) |
1 はじめに 93 |
2 ヨウ素-クロラミン塩系による窒素ユニットの導入反応 93 |
2.1 ヨウ素触媒によるクロラミンTを窒素源として活用するオレフィン類のアジリジン化 93 |
2.2 ヨウ素-クロラミンT系を活用したベンジル位のアミド化 95 |
2.3 超原子価ヨウ素触媒を活用するクロラミン塩によるエーテル類のα-アミド化 95 |
2.4 ヨウ素を活用したC60への窒素官能基導入 97 |
3 単体ヨウ素-クロラミン塩によるヨウ素および窒素官能基の導入 98 |
3.1 アルケニルヨージドとの反応によるイオン的なヨウ素原子移動を伴うヘテロ環化 98 |
3.2 クロラミン塩と単体ヨウ素によるオレフィン類の水系ヨードアミド化 98 |
4 おわりに 100 |
第12章 ヨウ素と酸化反応(桐原正之) |
1 はじめに 102 |
2 アルデヒドの酸化反応およびその関連反応 102 |
3 アルコールの酸化反応 105 |
4 ジヒドロキシベンゼン類のキノンへの酸化反応 107 |
5 ケトンの酸化反応 107 |
6 アルキン・アルケンの酸化反応 108 |
7 有機硫黄化合物の酸化反応 109 |
8 芳香環への酸化反応 111 |
9 今後の展望 112 |
第13章 ヨウ素を用いる複素環化合物合成(森山克彦) |
1 はじめに 114 |
2 6-endo-dig型ヨード環化反応による含窒素複素環化合物の合成 114 |
3 5-endo型ヨード環化反応による含窒素複素環化合物の合成 115 |
4 ヨード環化反応による含酸素複素環化合物の合成 116 |
5 ヨード環化反応による含硫黄,セレン複素環化合物の合成 118 |
6 ヨウ素を用いた酸化的複素環化合物の合成 118 |
7 単体ヨウ素を触媒とする複素環化合物の合成 120 |
8 おわりに 123 |
第14章 ヨウ素を用いる天然物合成(石川 勉) |
1 はじめに 125 |
2 ヨウ素が介在する閉環反応 125 |
2.1 二重結合の活性化 125 |
2.2 三重結合の活性化 129 |
2.3 アミド結合の活性化 130 |
2.4 チオアセタールの活性化(脱保護) 131 |
3 シリル-ヨウ素置換反応 132 |
第15章 3配位ヨウ素化合物の反応(北 泰行,土肥寿文) |
1 はじめに 135 |
2 有機合成によく用いられるヨウ素反応剤について 136 |
3 3配位ヨウ素化合物の反応 136 |
3.1 フェノール類の酸化反応 137 |
3.2 カルボニル化合物のα位酸化反応 138 |
3.3 アルケンおよびアルキンとの反応 138 |
3.4 ラジカル反応 140 |
3.5 フェニルエーテルおよびその他の芳香環への求核種導入反応 141 |
3.6 酸化的ビアリールカップリング 141 |
3.7 窒素原子の反応:Hoffmann転位反応とニトレニウムイオン生成反応 143 |
3.8 α-結合開裂を伴う反応 144 |
3.9 アルコールの酸化反応 146 |
3.10 フェニル化およびトリフルオロメチル化 147 |
4 おわりに-3配位ヨウ素化合物の触媒的利用研究と有機触媒としての幕開け 147 |
第16章 超原子価ヨウ素触媒を用いる選択的酸化反応(石原一彰) |
1 はじめに 152 |
2 IBS触媒を用いるアルコールの選択的酸化反応 152 |
3 キラル超原子価ヨウ素触媒を用いる北スピロラクトン化反応 156 |
4 超原子価ヨウ素触媒を用いる酸化的ラクトン化反応 158 |
5 超原子価ヨウ素酸塩触媒を用いるエナンチオ選択的酸化的エーテル環化反応 159 |
6 おわりに 160 |
第17章 ヨウ素化合物の触媒的合成法(荒井孝義) |
1 はじめに 162 |
2 芳香族ヨウ素化合物の触媒的合成 162 |
3 sp2炭素-ヨウ素結合の触媒的合成-ヨウ化エノンの合成を例に 164 |
4 sp3炭素-ヨウ素結合の触媒的合成 165 |
4.1 sp2炭素からsp3炭素への変換 165 |
4.2 sp3炭素からsp3炭素への変換 170 |
5 おわりに 171 |
第18章 脂肪族ヨウ化物を用いる多成分連結反応(柳 日馨,房野 暁) |
1 はじめに 173 |
2 ラジカル-イオン反応介在型多成分連結反応によるカルボン酸誘導体の合成 173 |
2.1 光開始型のヨウ素移動カルボニル化反応 173 |
2.2 熱開始型のヨウ素移動カルボニル化反応 175 |
3 ラジカル-遷移金属触媒介在型手法の有用性と多成分連結反応への展 開 175 |
3.1 3成分連結によるカルボン酸エステルの合成 175 |
3.2 4成分連結反応によるカルボン酸エステルの合成 177 |
3.3 3成分連結反応によるアルキルアルキニルケトン合成反応 179 |
4 おわりに 180 |
第19章 ヨウ化チタンの反応(清水 真,八谷 巌) |
1 はじめに 183 |
2 ヨウ素化反応 183 |
3 ルイス酸 としての活用 185 |
4 還元力を活かした反応 186 |
5 おわりに 194 |
第20章 4-ヨードトルエンジフルオライド(ITDF)および五フッ化ヨウ素( IF5)の反応(原 正治) |
1 はじめに 196 |
2 ヨードトルエンジフルオライド(ITDF) 196 |
2.1 ITDFとアルケンの反応 196 |
2.2 ITDFとアルキンの反応 197 |
2.3 カルボニル基のα位直接フッ素化 197 |
2.4 イオウ化合物のフッ素化 198 |
2.5 ヘテロ原子の酸化 198 |
2.6 その他の反応 199 |
3 五フッ化ヨウ素(IF5) 199 |
3.1 イオウ化合物のフッ素化 199 |
3.2 IF5とI2の反応,IFの発生 200 |
3.3 IF5による窒素化合物の酸化 201 |
3.4 アダマンタンのフッ素化 201 |
【第4編 応用開発】 |
第21章 ヨウ素と色素増感太陽電池(早瀬修二) |
1 はじめに 203 |
2 色素増感太陽電池の構成と発電メカニズム 203 |
3 電荷分離界面の構築-電荷再結合から見た色素構造と太陽電池特性 205 |
4 擬固体電解液 208 |
5 ヨウ素を用いた固体色素増感太陽電池 210 |
6 まとめ 211 |
第22章 ヨウ素とリチウム伝導体(前川英己,宮崎怜雄奈) |
1 はじめに 213 |
2 ヨウ化銀α-AgI関連の材料とそれを用いた全固体電池 213 |
3 ヨウ化リチウム(LiI)とその誘導体 215 |
3.1 LiIを用いた全固体電池 215 |
3.2 LiI/Al2O3複合体 216 |
3.3 LiI/メソ孔Al2O3複合体 216 |
4 ヨウ素を構造中に含むリチウムイオン伝導体 218 |
4.1 LiBH4-LiI系固溶体 218 |
4.2 Li3AlH6-LiI系固溶体 219 |
4.3 LiNH2とLiIの新規な化合物-Li3(NH2)2I 221 |
5 終わりに 221 |
第23章 CF3Iの利用(斎藤修一) |
1 はじめに 223 |
2 ヨウ素化合物(CF3I)の特長 223 |
2.1 地球温暖化係数 223 |
2.2 プラズマ特性 223 |
3 CF3Iエッチングの基本特性 225 |
3.1 配線端のうねり評価 225 |
3.2 LERの発生メカニズム 225 |
3.3 ダメージ 228 |
4 微細配線形成と電気的特性評価 229 |
4.1 LERの配線信頼性に及ぼす影響 229 |
4.2 次世代露光技術(EUVL)を用いたhp35nm微細配線形成 231 |
4.3 hp2Xnm微細配線形成 232 |
5 あとがき 232 |
第24章 ヨウ素と農薬,含ヨウ素殺虫剤フルベンジアミド(遠西正範) |
1 はじめに 234 |
2 含ヨウ素農薬 235 |
2.1 アイオキシニル(オクタノエート)(除草剤) 236 |
2.2 ヨードスルフロンメチル(除草剤) 236 |
2.3 プロキナジド(殺菌剤) 237 |
3 フルベンジアミド(殺虫剤) 238 |
3.1 フルベンジアミドの作用特性 238 |
3.2 探索の経緯 238 |
3.3 置換基効果 239 |
3.4 作用機構 239 |
4 フルベンジアミドの合成 240 |
4.1 ジアゾ-ヨウ素化ルート 240 |
4.2 Pd-ヨウ素化 241 |
4.3 ヨウ素化剤DIHの工業的製法 241 |
4.4 パーフルオロアルキルアニリン製法 242 |
5 おわりに 243 |
第25章 放射性ヨウ素と医薬品(花岡宏史,上原知也,荒野 泰) |
1 はじめに 245 |
2 125Iシード線源による前立腺癌の治療 245 |
3 125I標識薬剤を用いた癌の治療 247 |
4 おわりに 250 |
第26章 ポビドンヨードとアトピー性皮膚炎(杉本和夫) |
1 はじめに 252 |
2 アトピー性皮膚炎の易感染性 252 |
3 アトピー性皮膚炎の皮膚培養成績 252 |
4 黄色ブドウ球菌の毒素検出率 253 |
5 アトピー性皮膚炎治療とポピドンヨード 253 |
6 ポビドンヨードと甲状腺機能 254 |
7 アトピー性皮膚炎の多臓器障害 256 |
8 考案 259 |
【第1編 基礎】 |
第1章 放射性ヨウ素と地球・環境化学(村松康行,遠山知亜紀) |
1 はじめに 1 |