リスク管理シリーズ巻頭言 iii |
環境リスクと意思決定 v |
目次 xiii |
はしがき xvii |
第1講 高度技術社会におけるリスク問題 1 |
1 リスクとは何か 1 |
2 高度科学技術社会に顕在化しつつあるリスク 3 |
3 環境・技術リスク問題の様相 5 |
人々の意識・行動 6 |
社会的ジレンマ現象 8 |
リスク情報の社会的増幅・減衰現象 9 |
多発する組織事故 11 |
4 リスク問題顕在化の主要因 11 |
利害関係者の関与の不完全性 12 |
危機感・警戒感の欠如・麻痺・希薄化 13 |
組織的リスク対応の不備 14 |
法制度上の欠陥 14 |
バーチャルリスク,創られたリスク 14 |
NIMTO(Not in my trem of office)現象 15 |
5 巨大技術システムの事故を考える 15 |
6 リスク問題へのアプローチ-リスクマネージャーがもつべきリスクマインド 18 |
第2講 個人レベルの意思決定と判断バイアス 21 |
1 不確実で複雑な状況下での意思決定 21 |
2 意思決定のアプローチ 23 |
意思決定とは何か 23 |
演繹合理主義的(規範的)な意思決定 25 |
経験合理主義的な意思決定 27 |
3 ヒューリスティクスによるバイアス 29 |
ヒューリスティクスによるさまざまな判断バイアス 31 |
情報データの解釈に伴うバイアス 34 |
4 確率的判断におけるバイアス 35 |
確率的判断におけるバイアスを回避するために 42 |
5 帰納的推論による判断バイアス 42 |
危機的状況に至るシナリオ 43 |
6 フレーミングによるバイアスとプロスペクト理論 44 |
フレーミング効果による判断バイアス 46 |
7 非合理的なコミットメントのエスカレーション 50 |
なぜエスカレーションは起こるのか 51 |
8 動機付けされたバイアス 52 |
9 交渉で陥るバイアス 54 |
10 意思決定における公正性・倫理性 55 |
第3講 集団・組織レベルでのリスク意思決定 59 |
1 集団レベルでの意思決定 59 |
集団で意思決定する利点と落とし穴 59 |
集団浅慮 : ケネディ政権におけるキューバ侵攻 61 |
2 組織レベルでの意思決定 62 |
組織の意思決定とは 62 |
意思決定に影響を及ぼす組織文化 63 |
組織の安全文化 64 |
安全文化の計測,評価 65 |
JCOウラン加工工場臨界事故の事例 69 |
3 集団・組織レベルで優れた意思決定をするために 72 |
探求型プロセスを効果的に進めるために 73 |
第4講 社会レベルでのリスク意思決定論 75 |
1 HSEリスク問題対処におけるパラダイムシフト 75 |
2 環境・技術リスクマネジメントの枠組みと原則 77 |
リスクマネジメントの枠組み 78 |
リスクマネジメントにおける意思決定の原則 79 |
3 環境・技術リスクマネジメントのプロセス 80 |
第1段階 : 問題背景の構造化と問題の明確化 80 |
第2段階 : リスク評価 87 |
第3段階 : 選択肢の検討 90 |
第4段階 : 意思決定 94 |
第5段階 : 決定事項の実施 95 |
第6段階 : 実施結果の評価 96 |
4 リスクトレードオフ 97 |
オゾン層破壊問題にみるリスクトレードオフの事例 100 |
5 社会的なリスク受容レベルとは 102 |
英国の全産業を対象としたリスク管理目標の事例 104 |
日本の原子力施設の定量的安全目標案の事例 105 |
第5講 リスク社会への対応を考える 107 |
1 リスクガバナンスとは 107 |
ガバナンス論議にみられる問題意識 107 |
リスクガバナンスへのグローバルな関心の高まり 109 |
リスクガバナンスの考え方 110 |
リスクガバナンスのアプローチ 110 |
2 予防原則を考える 112 |
予防原則とは 112 |
予防原則の歴史 113 |
事例 : 欧州委員会の予防原則適用指針(CEC,2000) 114 |
事例分析からの教訓 116 |
3 グローバルな環境・技術リスクの類型化とリスク対応基本戦略 118 |
リスクプロファイリングの尺度 118 |
ギリシャ神話にちなんだ六つのリスク類型 120 |
リスクマネジメントの基本戦略 126 |
4 Riskword 2020 : リスク社会の将来像 130 |
シナリオプランニング 131 |
Riskword 2020 プロジェクト 135 |
参考文献 145 |
索引 149 |