序 西洋から日本の近・現代建築へ 3 |
I 西洋建築を受容した日本 |
1 西洋建築の導入-棟梁・職人たちの時代 10 |
幕府と雄藩の工場建設と明治政府の営繕 10 |
お雇い外国人 11 |
棟梁・職人の文明開化 12 |
棟梁・職人から請負業へ 15 |
2 様式建築を学んだ明治の建築家 16 |
日本人建築家の誕生 16 |
模倣から出発 17 |
国家を飾る建築 20 |
3 「国民的様式」の追求 22 |
和風建築をつくる 22 |
議院建築の建設と新しい課題 24 |
将来の建築様式をいかにすべきか 26 |
客観的にみはじめた建築様式 27 |
Ⅱ 西洋における建築の変遷 |
1 石と煉瓦の建築 32 |
まぐさとアーチの構造 32 |
ピラミッドと古代エジプト建築 33 |
2 古典主義建築の源流になった古代ギリシャ建築 38 |
木構造の形式をもった石造神殿 38 |
美を規定する原理 40 |
三つのオーダー 41 |
3 古代ローマ建築と建築技術の発展 44 |
都市と建築 44 |
コンクリートでつくった巨大建築 46 |
アーチ構造の建物をオーダーで飾る 48 |
4 初期キリスト教の建築 50 |
バシリカを教会堂として使用 50 |
内部が豊かなビザンチン建築 52 |
四角形の平面にドームをのせる 53 |
5 中世の教会建築 57 |
重厚・素朴なロマネスク建築 57 |
都市につくられたゴシック建築 61 |
三つの要素 62 |
垂直性の強い空間をつくる 63 |
6 古代を再生したルネサンス建築 69 |
行動の規範を古代に学ぶ 69 |
フィレンツェで開花 72 |
透視画法(遠近法)の応用 76 |
盛期ルネサンス 79 |
三層構成のパラッツォ 81 |
7 ルネサンスからバロックへ 84 |
規範を崩すマニエリスム 84 |
アンドレア・パラディオ 85 |
ブオナロッティ・ミケランジェロ 88 |
サン・ピエトロ大聖堂 90 |
8 情動性と壮麗さを求めたバロック建築 93 |
集中性や動きをもつ空間 93 |
情動的な空間をつくる 94 |
華麗なバロック建築 96 |
貴族のサロンがつくったロココ建築 100 |
西洋建築の流れをたどる 101 |
Ⅲ 近代への挑戦 |
1 近代的考え方の育成 104 |
新古典主義建築 104 |
ギリシャ様式の復興(グリーク・リバイバル) 105 |
建築の原型・原理を求めて 107 |
ゴシック様式の復興(ゴシック・リバイバル) 110 |
歴史主義の建築 112 |
2 一九世紀の試行 114 |
芸術・建築の価値観をかえたアーツ・アンド・クラフツ運動 114 |
ウイリアム・モリスとモリス商会 115 |
歴史的様式によらないアール・ヌーヴォー 118 |
都市住民・中間層の人々のデザイン 121 |
3 産業の発達と建築 123 |
新しい建築材料の使用 123 |
万国博覧会の施設およびシカゴ派の建築 127 |
4 機械の肯定と美の追求 130 |
大きな影響を日本に与えたセセッション 130 |
オットー・ヴァーグナーとアドルフ・ロース 132 |
機械を肯定したドイツ工作連盟 135 |
近代技術が可能にしたデザイン 137 |
Ⅳ 日本の近代建築運動 |
1 新しい建築の影響 142 |
様式建築の細部にセセッション 142 |
個人的趣味の発達が新しい様式をつくる 143 |
自己の拡充から出発 145 |
分離派建築会 147 |
表現主義の影響 146 |
2 モダニズム建築の登場 151 |
合理性の追求 151 |
構造家の果たした役割 154 |
合理主義と伝統建築 155 |
Ⅴ モダニズム建築 |
1 モダニズム建築へ収斂 160 |
バウハウスの設立 160 |
開放的システムの設計 161 |
ミース・ファン・デル・ローエ 163 |
ル・コルビュジエ 166 |
CIAMを結成する 169 |
2 モダニズム建築が獲得したもの 172 |
インターナショナル・スタイルに収斂 172 |
一九一〇年代から二〇年代にかけて 173 |
フランク・ロイド.ライト 178 |
新しいイメージを求めて 180 |
機械としてみた建築 181 |
Ⅵ 日本におけるモダニズム建築の定着、そして懐疑へ |
1 小住宅から出発 184 |
機能的な住宅の追求 184 |
「新日本調」と呼ばれた建築 185 |
さまざまな作風の表現 187 |
2 モダニズム建築の定着 190 |
グロピウスとコルビュジエの弟子たち 190 |
レーモンドの影響 193 |
戦後をリードした建築家 195 |
3 現実社会の問題から見い出すテーマ 199 |
戦後に活躍しはじめた世代 199 |
丹下健三 200 |
伝統への視座 203 |
4 都市への視点 206 |
アーバン・デザインへの意識 206 |
「開かれた空間」をつくる 208 |
メタボリズムの結成 210 |
夢に終わった未来都市 213 |
5 モダニズム建築を超えて 218 |
見い出せない主題 218 |
ポスト・モダニズム 219 |
磯崎新 222 |
モダニズム建築を乗り越える動き 227 |
多様なテーマの展開 230 |
6 個性的な都市空間を求めて 235 |
建築の保存と再生 235 |
まちづくりと歴史的建築物 237 |
都市の個性を育てる 241 |
歴史を生かしたまちづくり 242 |
問い返される場所性 243 |
建築史年表 245 |
あとがき 260 |