はじめに iii |
Ⅰ 歴史と背景 1 |
第1章 英国における科学コミュニケーションの歴史…水沢光 3 |
1.1 前史 3 |
1.2 ロイヤル・ソサエティの報告書とCOPUSの設立 4 |
1.3 BSE問題 8 |
1.4 政策の転換 9 |
1.5 2000年以降の状況 1.2 |
第2章 米国および欧州の傾向…水沢光 21 |
2.1 米国の傾向 21 |
2.1.1 アウトリーチ活動 21 |
2.1.2 マス・メディア,広報,科学館 24 |
2.1.3 科学界による政策提言 26 |
2.2 欧州の傾向 27 |
2.2.1 市民参加型テクノロジーアセスメント 27 |
2.2.2 サイエンスショップ 28 |
2.2.3 欧州連合の政策 30 |
第3章 日本における科学コミュニケーションの歴史…藤垣裕子・廣野喜幸 39 |
3.1 科学コミュニケーションの重要性の認識 39 |
3.2 日本の科学コミュニケーション史 41 |
3.2.1 儒教的自然知識の克服から西洋近代科学の知識普及へ 41 |
3.2.2 1950-60年代の科学啓発 42 |
3.2.3 1970年代の「反公害」運動・反原発運動・反科学技術 44 |
3.2.4 1980年代の人間や社会のための科学技術 44 |
3.2.5 1990年代の「若者の科学技術離れ」への危惧:科学コミュニケーション政策の展開へ 46 |
3.3 日本の科学コミュニケーションの特質 48 |
3.3.1 伝統の不在:科学コミュニケーター不足 48 |
3.3.2 政策の特徴 50 |
3.3.3 日本の市民運動の変遷と科学コミュニケーション 52 |
Ⅱ 理論 63 |
第4章 科学コミュニケーション…廣野喜幸 65 |
4.1 適切なコミュニケーションにむけて 65 |
4.2 円滑なコミュニケーション 68 |
4.3 科学技術リテラシー 73 |
4.4 異文化コミュニケーションとしての科学コミュニケーション 80 |
4.5 科学コミュニケーション・リテラシー 85 |
第5章 PUS論…藤垣裕子 93 |
5.1 PUS論の概観 93 |
5.2 受け取ることのモデル 95 |
5.3 伝えることのモデル 98 |
5.4 科学とは何かについてのモデル 101 |
5.5 科学に対するイメージの形成と市民像 103 |
第6章 受け取ることのモデル…藤垣裕子 109 |
6.1 モデルの変遷 109 |
6.2 欠如モデル 110 |
6.3 文脈モデル 114 |
6.4 素人の専門性(lay-expertise)モデル 115 |
6.5 市民参加モデル 117 |
第7章 伝えることのモデル…廣野喜幸 125 |
7.1 伝えることのモデルの不在 125 |
7.2 文脈依存性の含意 128 |
7.3 欠如モデルと文脈モデルの系統的相違 132 |
7.4 今後の展望 135 |
Ⅲ 実践と実態調査 143 |
第8章 出張授業にみる科学コミュニケーション…大島まり 145 |
8.1 背景 145 |
8.2 出張授業の理論的意義 147 |
8.3 出張授業の実践例 149 |
8.3.1 デジタルカメラでわかるCTスキャンのしくみ:医用画像診断装置とバイオメカニクス 150 |
8.3.2 ロボットを作るために力学を知ろう! 152 |
8.4 出張授業の効果分析 155 |
8.5 おわりに156 |
第9章 伝える側の評価:科学技術ジャーナリズムを題材として…草深美奈子 159 |
9.1 科学技術ジャーナリズム研究の理念型:科学リテラシー・モデルと相互作用モデル 159 |
9.2 PUS誌に掲載された科学技術ジャーナリズム研究 162 |
9.3 科学の「不確実性」をいかに伝えるか 162 |
9.4 科学技術ジャーナリズムによるフレーミング 166 |
9.5 まとめと展望 170 |
第10章 受け取る側の評価…船戸修一 175 |
10.1 「欠如モデル」とその批判 176 |
10.1.1「欠如モデル」は有効なのか? 176 |
10.1.2 専門家と非専門家の「非対称性」 177 |
10.2 「コンセンサス会議」と「受け取る側」の態度 179 |
10.2.1 正しい理解≠肯定的な態度 179 |
10.2.2 受け取る側の逆転 181 |
10.2.3 受け取る側の批判的態度 183 |
10.3 一般の人々の問題設定 185 |
10.3.1 「ローカルノレッジ」の有効性 185 |
10.3.2 「文脈モデル」への注目 188 |
10.4 おわりに 190 |
Ⅳ 隣接領域との関係 201 |
第11章 科学教育…廣野喜幸 203 |
11.1 科学コミュニケーションと科学教育 204 |
11.1.1 性格の違い 204 |
11.1.2 歴史的経緯の差異 206 |
11.2 もう一つの学力低下論争 207 |
11.2.1 1960年以前の米国の科学教育 207 |
11.2.2 米国の「現代化」運動 209 |
11.2.3 科学と教育 213 |
11.3 1960年前後の科学教育・理科教育思想の変遷 214 |
11.3.1 英国の理科改革 214 |
11.3.2 日本の状況 216 |
11.3.3 科学教育重視へ 218 |
11.4 現在の動向 220 |
11.4.1 国際学力調査 220 |
11.4.2 米国の動向:『すべてのアメリカ人のための科学』 225 |
11.4.3 英国の動向 227 |
11.4.4 日本の動向 230 |
11.5 今後へむけて 232 |
第12章 市民参加と科学コミュニケーション…藤垣裕子 239 |
12.1 科学技術と民主主義 239 |
12.2 市民参加のしくみ 241 |
12.3 市民陪審および市民フォーサイトにおける科学コミュニケーション 244 |
12.4 DECIDEにみる科学コミュニケーション 246 |
12.5 シナリオワークショップにおける科学コミュニケーション 248 |
12.6 市民参加と科学コミュニケーションの将来 251 |
第13章 科学者の社会的責任と科学コミュニケーション…藤垣裕子 257 |
13.1 科学者の社会的責任の変遷 257 |
13.2 科学者共同体内部を律する責任 259 |
13.3 知的生産物に対する責任 261 |
13.4 市民からの問いかけへの呼応責任 262 |
13.4.1 科学者の社会的リテラシー 262 |
13.4.2 説明責任 263 |
13.4.3 わかりやすく説明する責任 264 |
13.4.4 意思決定に用いられる科学の責任:システムとしての責任 265 |
13.4.5 報道に用いられる科学の責任 268 |
13.5 CSRと対置したときのSSR 270 |
13.6 本章のまとめ 273 |
読書案内 277 |
おわりに 279 |
索引 281 |
執筆者および分担一覧 285 |
はじめに iii |
Ⅰ 歴史と背景 1 |
第1章 英国における科学コミュニケーションの歴史…水沢光 3 |
1.1 前史 3 |
1.2 ロイヤル・ソサエティの報告書とCOPUSの設立 4 |
1.3 BSE問題 8 |