まえがき 3 |
Chapter1 ユークリッド『原論』は『幾何学原論』なのだろうか? 13 |
はじめに 15 |
ユークリッド『原論』 15 |
ユークリッドとは何者か 18 |
『原論』が示す数学における論証 20 |
『原論』の形式、諸命題はユークリッドの発見か 27 |
なぜ『原論』は幾何学書とみなされてきたのだろうか 29 |
『原論』以後の古代ギリシア数学の発展 29 |
近代の西欧数学の発展 30 |
東洋への伝承 33 |
日本への伝承 35 |
おわりに 37 |
Chapter2 科学はヨーロッパから生まれたのだろうか? 39 |
はじめに 41 |
古代ギリシアからイスラーム登場まで 45 |
イスラーム登場後の世界 46 |
サーサーン朝ペルシャとアッバース朝 47 |
科学研究の端緒としての占星術 48 |
善悪二元論という伝統の排除 49 |
占星術師キンディーの活躍 50 |
アッバース朝宮廷における医学者たち 53 |
ガレノスと論証 54 |
アリストテレスをめぐる状況 56 |
アッバース朝でのガレノスとアリストテレスの再発見 57 |
ファーラービーと『自然学』の論証化プログラム 58 |
おわりに―アッバース朝からヨーロッパヘ 59 |
Chapter3 コペルニクスは地動説を証明したのだろうか? 63 |
はじめに 65 |
望遠鏡のない時代の天文学者たち 65 |
太陽や星の動き 66 |
プラトンやアリストテレスはどう説明したか 67 |
優れたプトレマイオスの天文学 68 |
古代にも地動説があった 70 |
コペルニクスはどんな人だったか 71 |
コペルニクスの地動説 73 |
コペルニクス説の問題点 75 |
ティコ・ブラーエは地球中心説をとる 76 |
ケプラーは楕円軌道を考える 77 |
ガリレオは望遠鏡で見てしまった 78 |
そしてニュートン 79 |
おわりに 79 |
Chapter4 ニュートンは運動方程式F=maを書いたのだろうか? 81 |
はじめに 83 |
ニュートン『プリンキピア』における運動の第二法則 85 |
「運動法則」の記号化 92 |
現代と異なる運動方程式の解釈 94 |
オイラーの運動方程式 96 |
運動方程式のその後 99 |
おわりに 101 |
Chapter5 科学者はいつから存在していたのだろうか? 103 |
はじめに 105 |
「科学的な営み」が成立するまで:16-17世紀前半 106 |
アカデミーの時代と専業学者の出現:17世紀後半-18世紀末 112 |
「科学専門教育」の確立:エコール・ポリテクニーク(1794年以降) 121 |
大学における理工系教育の確立と科学の専門職業化:ドイツの大学と実験ゼミナール(1830年代-1870年代) 123 |
そもそも「科学者」とは誰か 126 |
おわりに 128 |
Chapter6 酸素はラヴォワジエによって「発見」されたのだろうか? 131 |
はじめに 133 |
気体の研究 135 |
「近代科学の父」としてのラヴォワジエ 140 |
「非科学的(?)」だったラヴォワジエの理論 144 |
酸素発見競争 147 |
「酸素の酸理論」から「新化学体系」へ 150 |
おわりに 152 |
Chapter7 エネルギー保存則を発見したのは誰だったのだろうか? 155 |
はじめに 157 |
熱と仕事 159 |
相関しあう「力」 163 |
生理学と物理学 167 |
エネルギー保存則の確立 171 |
誰がエネルギー保存則を発見したのか 173 |
おわりに 175 |
Chapter8 ダーウィンは生物学者としてビーグル号に乗ったのだろうか? 177 |
はじめに 179 |
ダーウィンの生涯 182 |
ビーグル号乗艦と航海 188 |
ガラパゴス諸島の生物と進化論の関係 193 |
進化論と宗教 196 |
ビーグル号の行方 197 |
おわりに 198 |
Chapter9 江戸時代の日本人は「科学」を知っていたのだろうか? 201 |
はじめに―江戸時代の「科学」を見る眼 203 |
ガリレオ・ガリレイと徳川家康は同時代人 204 |
ニュートンが『プリンキピア』をまとめた頃、江戸に「生類憐れみの令」が出されている(1680年代) 207 |
平賀源内がエレキテルを持っていた頃、英国のキャベンディシュが電気力の逆自乗法則を確立する(1770年代) 211 |
伊能忠敬が地図を作っていた頃、フランスではナポレオン一世が絶頂期にあった(1810年代) 215 |
安政の大獄があった年(1859年)、ダーウィンが『種の起原』を刊行する 220 |
江戸時代に知られていた「科学」とはどのようなものであったのか 222 |
おわりに 225 |
Chapter10 世界初のプログラムは20世紀に書かれたものだろうか? 227 |
はじめに 229 |
現代のコンピュータの基礎知識 232 |
バベッジの自動計算機械の夢-階差機関の構想 234 |
解析機関の構想と挫折 241 |
第二階差機関とシェウツの階差機関 245 |
おわりに-階差機関と解析機関は後世に影響を与えたか 247 |
Chapter11 科学の真理は永遠に不変なのだろうか? 251 |
はじめに 253 |
楽しい話は理科離れを食い止められるのだろうか 253 |
「その常識は間違っている」と言えるのだろうか 256 |
科学者の著作は一義的に解釈できるのだろうか 260 |
科学の真理は永遠に不変なのだろうか 265 |
数学は自然科学の一分野なのだろうか 270 |
おわりに―理系科目の理解を深める文系の素養 273 |
索引 275 |
まえがき 3 |
Chapter1 ユークリッド『原論』は『幾何学原論』なのだろうか? 13 |
はじめに 15 |