1章 光触媒の基礎と現状 (藤嶋昭) 1 |
1.1 光触媒ミュージアムをオープン 1 |
1.2 酸化チタンと光がキーワード 2 |
1.3 強い酸化力とその応用 4 |
1.4 光触媒による脱臭 6 |
1.5 酸化チタンの超親水性 7 |
1.6 光触媒によるセルフクリーニング機能 9 |
1.7 光触媒による殺菌効果 11 |
1.8 光触媒による水処理 12 |
1.9 可視光化への挑戦 14 |
1.10 光触媒製品の標準化 17 |
1.11 おわりに 18 |
参考文献 18 |
2章 光触媒反応の基礎 (大谷文章) 21 |
2.1 光触媒反応概説 21 |
2.1.1 光触媒反応とは 21 |
2.1.2 光触媒の実用化例 21 |
2.1.3 光触媒反応の基本原理 23 |
a.光触媒の電子エネルギー構造 23 |
b.光吸収―励起電子と正孔の生成 25 |
c.励起電子―正孔による酸化還元反応 25 |
d.光触媒反応の基本 27 |
2.1.4 光触媒としての酸化チタン 28 |
a.光安定性 28 |
b.酸化還元力 28 |
c.安全性 29 |
d.入手が容易で安価であること 29 |
e.白色(無色)であること 29 |
2.2 光触媒反応の速度 30 |
2.2.1 光触媒反応の速度をきめるのは何か 30 |
2.2.2 光吸収 : 光と化学物質の相互作用 30 |
a.光とはなにか 30 |
b.光のエネルギーと光吸収 32 |
2.2.3 量子収率 33 |
2.2.4 量子収率をきめる要素 34 |
a.励起電子の反応 34 |
b.正孔の反応 35 |
c.反応基質の吸着 35 |
d.励起電子―正孔の再結合 36 |
2.2.5 高活性光触媒の開発 37 |
2.2.6 光触媒反応系の制御 38 |
a.有効な光が存在し,光触媒によって吸収されること 38 |
b.光触媒活性が十分であること 39 |
c.反応する化学物質が光触媒表面に存在すること 39 |
2.3 光触媒反応の合成反応系への応用 39 |
2.3.1 光触媒反応の特徴 39 |
2.3.2 L-リシンからのL-ピペコリン酸の合成 40 |
2.4 おわりに 41 |
演習問題 41 |
参考文献 41 |
3章 光触媒の反応機構 (野坂芳雄) 43 |
3.1 光触媒の雰囲気と反応機構 43 |
3.2 何がどのようにして反応するか 46 |
3.2.1 酸化チタンに生じるラジカル 46 |
3.2.2 酸化反応の活性種 47 |
3.2.3 還元反応の活性種と有機物分解機構 49 |
3.2.4 生物への作用と光触媒作用の時間スケール 52 |
3.3 反応速度と光強度 54 |
3.3.1 光触媒反応のモデル 54 |
3.3.2 量子収率の計算 55 |
3.3.3 分解速度 56 |
3.3.4 Langmuir-Hinshelwood機構 57 |
3.3.5 光量律速反応 58 |
3.3.6 物質移動律速反応 59 |
3.3.7 反応速度の温度依存性 60 |
3.3.8 色素増感型反応機構 60 |
演習問題 61 |
参考文献 62 |
4章 水分解光触媒 (工藤昭彦) 63 |
4.1 水分解の意義 63 |
4.2 半導体光触媒を用いた水の分解反応の原理 64 |
4.3 光触媒活性を支配する因子 68 |
4.4 光触媒的水分解の実験方法 69 |
4.4.1 光触媒調製 69 |
4.4.2 キャラクタリゼーション 69 |
4.4.3 反応装置 71 |
4.4.4 生成物の定量 71 |
4.4.5 見かけの量子収率の測定 71 |
4.4.6 活性評価の留意点 72 |
4.5 水分解に活性なワイドバンドギャップ半導体光触媒 73 |
4.6 可視光応答型光触媒 74 |
4.7 おわりに 78 |
演習問題 79 |
参考文献 80 |
5章 酸化チタンコーティング法と表面特性 (中島章) 81 |
5.1 表面機能材料としての光触媒 81 |
5.2 ウェットプロセスにおけるコーティング材料 82 |
5.2.1 金属アルコキシド 82 |
5.2.2 酸化チタンゾル,スラリー 83 |
5.3 酸化チタンのコーティング方法 84 |
5.3.1 スピンコート 84 |
5.3.2 ディップコート 85 |
5.3.3 ロールコート 86 |
5.3.4 スプレーコート 87 |
5.4 コーティングプロセス選択のポイント 88 |
5.4.1 コーティングする物質の形態と材質 88 |
5.4.2 コーティングするものの大きさ,形状,量 88 |
5.4.3 膜厚制御とその精度 89 |
5.4.4 コスト,プロセスの連続性 89 |
5.4.5 用途と諸物性 90 |
5.4.6 他物質との組み合わせや形状制御の必要性 90 |
5.5 酸化チタン粉体のコーティングおよび表面修飾 92 |
5.6 コーティング膜の表面性状 94 |
5.7 機能薄膜として具備すべき条件 96 |
5.8 おわりに 96 |
演習問題 97 |
参考文献 98 |
6章 超親水性とその応用 (橋本和仁・入江寛) 101 |
6.1 緒言 101 |
6.2 酸化チタン表面の水濡れ性の変化 102 |
6.3 光誘起超親水化現象が酸化分解反応では説明できない実験例 103 |
6.3.1 残留応力が光誘起超親水化に及ぼす影響 104 |
6.3.2 加工変質層が光誘起超親水化に及ぼす影響 107 |
6.3.3 水接触角と表面硬度の関係 108 |
6.3.4 表面吸着有機物と接触角の関係 109 |
6.3.5 暗所保存時の疎水化速度の外部刺激による変化 110 |
6.4 光誘起超親水性の発現機構 112 |
6.5 セルフクリーニング,防曇効果 113 |
6.5.1 セルフクリーニング機能 114 |
6.5.2 防曇・防滴機能 115 |
6.6 光誘起超親水化現象の高感度化と可視光応答化 115 |
6.6.1 酸化タングステンとのハイブリッド化による高感度化 115 |
6.6.2 ナノ構造制御による高感度化 117 |
6.6.3 引張応力導入による高感度化 119 |
6.6.4 可視光応答型酸化チタン 119 |
6.7 環境保全・省エネルギーヘの取り組み 121 |
6.8 おわりに 123 |
参考文献 124 |
索引 127 |