[1] 基本転写機構と転写メディエーターおよびクロマチン制御 |
概論 転写機構論 田村隆明 16(190) |
1. 基本転写因子 |
2. 転写開始の基本メカニズム |
3. TBP/TAF非依存的転写制御 |
4. グローバル転写制御 |
5. メディエーター複合体とクロマチンの修飾 |
6. 核ダイナミクスでみられる転写共役 |
1 転写制御におけるRNAポリメラーゼIIホロ酵素の機能 桜井 博 25(199) |
1. RNAPIIの転写装置 |
2. Holo-RNAPIIとは? |
3. Holo-RNAPIIの構造タンパク質とその機能 |
4. 転写制御におけるHolo-RNAPIIの役割 |
5. CTDのリン酸化におけるGal11とTFIIの役割 |
6. Holo-RNAPIIはすべての遺伝子の転写に必要か? |
2 全転写系を活性化する新規転写活性化因子TIP120 牧野泰孝,与五沢真吾,粥川堅太郎,田村隆明 32(206) |
1. TIP120遺伝子のクローニングと構造解析 |
2. TIP120の機能 |
3. TIP120の細胞内での局在 |
3 新規転写因子DSIFによる転写伸長制御機構の解析―リン酸化による転写制御解明へのアプローチ 高木敏行,山口雄輝,和田忠士,半田 宏 39(213) |
1. DRBは転写伸長反応を阻害する |
2. DSIFの精製 |
3. DSIFによる転写抑制 |
4. DSIFは酵母の転写因子Spt5,Spt4のヒトホモログである |
5. DSIFはRNA PolIIと相互作用する |
6. DSIFはある条件下では転写伸長を促進する |
4 転写の司令塔p300/CBPのコアクチベーター機能 川崎広明,横山和尚 45(219) |
1. 転写のコアクチベーターp300/CBPの構造と機能 |
2. 転写コアクチベーターp300/CBPと相互作用する因子 |
3. P300/CBPはクロマチンのリモデリングに関与する |
4. 転写コアクチベーターp300/CBPの生理的機能 |
5. P300/CBPの疾患との関係 |
6. P300とCBPは細胞内において異なる役割をもつ |
5 核内ホルモンレセプターによるリガンド依存的な転写活性化の分子機構 西川淳一 55(229) |
1. リガンド結合によるレセプターの構造変化 |
2. リガンド依存的にレセプターに結合するタンパク質 |
3. コアクチベーター複合体 |
4. 核内レセプターによる転写制御に関与する複合体 |
5. コアクチベーターの機能分化 |
6 アセチル化と脱アセチル化による転写制御 大石貴之 中島利博 深水昭吉 61(235) |
1. ヒストンのアセチル化とヌクレオソーム |
2. HAT |
3. HDAC |
4. 非ヒストンのアセチル化と転写制御 |
5. HAT,HDACとクロマチンリモデリング因子 |
7 クロマチン再構築因子による転写制御 伊藤 敬,James T. Kadonaga, 村松正實 65(239) |
1. クロマチン形成因子NAP-1,ACFの精製 |
2. 遺伝子転写に伴ったヌクレオソーム再構築 |
8 クロマチンリモデリングによるフシタラズ遺伝子の転写活性化 広瀬 進 72(246) |
1. フシタラズ遺伝子の転写にはGAGA因子が必須である |
2. フシタラズ遺伝子の転写にはクロマチンのリモデリングが必要である |
[2] 発生にかかわるシグナル伝達と転写因子 |
1 Ahレセプター 三村純正,藤井義明 78(252) |
1. Ahレセプター,Arntの構造 |
2. Ahレセプターの発現組織 |
3. TCDD毒性とAhレセプター |
4. Ahレセプターの多型 |
5. 動物種によるAhレセプター |
6. Ahレセプターによる薬物代謝酵素の誘導メカニズム |
2 赤血球分化の進行と転写因子の離合集散 小林麻己人,山本雅之 84(258) |
1. 赤血球分化とGATA因子 |
2. GATA因子と相互作用する転写因子群 |
3 ポリコーム群による転写制御のメカニズム 古関明彦 89(263) |
1. ショウジョウバエ・ポリコーム群遺伝子産物と前後軸形成 |
2. ショウジョウバエ・ポリコーム群遺伝子産物によるホメオボックス遺伝子群の転写制御の分子メカニズム |
3. PREによる転写状況の刷り込み |
4. PREによるトランスに離れた遺伝子座の発現コントロール |
5. PREは遺伝子座境界(insulator)か? |
6. 脊椎動物ポリコーム群遺伝子産物の前後軸形成過程における機能発現機序 |
7. 脊椎動物ポリコーム群遺伝子産物の細胞増殖における機能 |
4 四肢形成とTbx遺伝子 竹内 純,松本 健,小椋利彦 98(272) |
1. T-box遺伝子について |
2. 手足の違いとTbx5/Tbx4 |
3. 四肢形成とTbx15/2/3 |
4. 形態形成とT-box遺伝子 |
5 硬組織形成を制御する因子Cbfa1 小守壽文 107(281) |
1.runtドメイン遺伝子ファミリー |
2. Cbfa1/Pebp2aAの発現 |
3. 骨芽細胞分化とCbfa1/Pebp2aA |
4. 軟骨細胞分化とCbfa1/Pebp2aA |
5. Cbfa1/Pebp2aAと破骨細胞分化 |
6. Cbfa1/Pebp2aAと歯の発生 |
7. CBFA1/PABP2aAはヒトの鎖骨頭蓋異形成症の原因遺伝子である |
6 水晶体誘導シグナルを伝える因子 綾 友子,安田國雄 113(287) |
1. 水晶体誘導分化の過程 |
2. L-Mafは水晶体分化を誘導するマスター制御因子である |
3. L-MafはN-カドヘリンを発現している細胞を水晶体細胞へ分化誘導できる |
4. N-カドヘリンは水晶体誘導・分化に必須の因子である |
7 形態形成における細胞間シグナリングの制御とADAMファミリー 瀬原(藤沢)淳子 118(292) |
1. 細胞分化にかかわる細胞間シグナリングの制御機構―プロテアーゼの関与を中心に |
2. ADAMファミリーの魅力と謎 |
8 オーガナイザーの形成機構 佐々木 洋 125(299) |
1. 発生とオーガナイザー |
2. オーガナイザーの形成に関与する転写因子 |
3. マウスのAVEによる頭部誘導 |
4. シグナルによるオーガナイザー特異的転写因子の発現誘導 |
9 ショウジョウバエ脚のパターン形成―近遠軸形成機構 後藤 聡,林 茂生 132(306) |
1. 脚原基の誘導形成 |
2. 脚原基の近遠軸形成機構(Dpp, Wgモデル) |
3. 移植・再生実験(intercalation model) |
4. 細胞間相互作用によるパターン形成機構 |
5. まとめ |
10 性分化を特徴づける転写因子たち 広川佳史 139(313) |
1. ノックアウトマウスからの知見 |
2. SRY |
3. MIS |
4. DAX-1 |
5. SOX9 |
11 LIMホオドメインタンパク質 平良眞規 146(320) |
1. LIMドメインの構造と分類 |
2. LIM-HDタンパク質の構造と分類 |
3. LIMドメインの機能 |
4. LIM-HDタンパク質の発生における役割 |
12 MesP1, MesP2と体節形成 相賀裕美子 156(330) |
1. Mesp1,Mesp2遺伝子の単離 |
2. 遺伝子ノックアウトおよびノックインによる機能解析 |
3. Mesp関連遺伝子 |
4. 体節の分節化と上皮化 |
5. 分節化のタイミングを決める遺伝子 |
[3] 神経形成と神経機能にかかわる転写因子 |
1 Zicによる神経板の形成と部域化 有賀 純 164(338) |
1. Zicファミリーとは何か |
2. 神経板形成における役割 |
3. 百家争鳴の時代へ |
4. 神経組織の部域化における役割―Gliとは関係があるのかないのか? |
2 神経幹細胞の非対称分裂による細胞運命の決定 松崎文雄 170(344) |
1. 神経幹細胞の非対称分裂 |
2. 不等分配される細胞運命の決定因子―NumbとProspero |
3. 分化因子を不等分配する因子―MirandaとPartner of Numb |
4. Prosperoの局在を決める因子Miranda |
5. 神経細胞の運命決定に必要なMiranda |
6. Prospero mRNAの不等分配 |
7. 対称分配ではいけない理由 |
8. 分裂軸の方向を決める因子Inscuteable |
3 ヘリックス・ループ・ヘリックス型転写因子による神経分化制御 影山龍一郎 177(351) |
1. 神経分化を決定・促進するHLH型転写因子群 |
2. 神経分化を抑制するHLH型転写因子群 |
3. HLH型転写因子群は膜タンパクNotchによって制御されている |
4 神経系の腹側化誘導因子Sonic hedgehogの生理作用にかかわる転写制御因子 中福雅人,加藤真樹 183(357) |
1.背腹軸に沿った神経管のパターン形成とShh |
2. Shhの濃度依存的な作用 |
3. Shhの細胞内シグナル伝達機構 |
5 脊髄初期発生における運動ニューロンの発生 田辺康人 192(366) |
1. 運動ニューロンの発生の誘導 |
2. Shhシグナルから運動ニューロン発生までにおける転写因子の発現 |
6 転写因子による生物時計の制御 内匠 透,岡村 均 198(372) |
1. 概日リズム(サーカディアンリズム) |
2. 時計遺伝子のフィードバック転写調節 |
[4] 医学研究と転写因子 |
1 骨軟部腫瘍・白血病にみられるETSファミリー遺伝子の異常 金子安比古 206(380) |
1. Ewing肉腫とEWS―ETS融合遺伝子 |
2. 白血病とETS関連遺伝子 |
2 クロマチン制御因子と白血病 永田恭介,宮地まり,斎藤祥子 210(384) |
1. 白血病と染色体転座 |
2. 白血病に関連した転写因子 |
3. クロマチン構造の制御因子 |
4. ヒストンシャペロンと白血病 |
3 免疫不全症の原因分子群―転写因子・キナーゼ・細胞骨格 土屋 滋 217(391) |
1. 転写因子の突然変異による免疫不全症 |
2. 非レセプター型チロシンキナーゼと免疫不全症 |
3. Wiskott-Aldrich症候群(WAS)と細胞骨格系 |
4 水頭症マウスchの原因遺伝子Mf1と緑内障との関連 久米 努 223(397) |
1. Ch(congenital hydrocephalus)マウス |
2. Mf1はchの原因遺伝子であった |
3. Mf1変異マウスにおける眼の形成異常 |
4. Mf1とヒト眼疾患との関連 |
5 単純ヘルペスウイルス感染における転写制御因子 川口 寧 231(405) |
1. HSVのライフサイクル |
2. HSVの転写制御因子 |
索引 238(412) |
[1] 基本転写機構と転写メディエーターおよびクロマチン制御 |
概論 転写機構論 田村隆明 16(190) |
1. 基本転写因子 |