| まえがき 1 |
| 第I部 思考研究の歴史と方法 1 |
| 1 「思考と脳」研究序曲―フィネアス・ゲージそしてロボトミー 2 |
| フィネアス・ゲージの事故―「思考と脳」研究の端緒 2 |
| 爆発事故とゲージの前頭連合野損傷 3 |
| ゲージの障害 6 |
| ゲージの死後 7 |
| ゲージの脳損傷部位 9 |
| ロボトミー手術 11 |
| ロボトミー手術のきっかけとなった動物実験―チンパンジーノペッチー 11 |
| ロボトミー手術開発者モニスのノーベル賞受賞 12 |
| 前頭葉ロボトミー患者 12 |
| 前頭葉機能の謎 15 |
| 前頭連合野損傷症状の多様性 16 |
| 2 思考を支える : 前頭連合野―その構造と機能 17 |
| 前頭連合野の成り立ち 17 |
| ヒトの前頭連合野損傷による症状―外側部の損傷を中心として 22 |
| 「拡散的思考」の障害 24 |
| 前頭連合野の記憶機能 25 |
| プログラミングと条件性弁別学習の障害 26 |
| 反応抑制と反応の切り替えの障害 29 |
| 非定型的状況で前頭連合野は重要である 29 |
| 前頭連合野の動物実験―遅延反応 31 |
| サル前頭連合野の機能分化 33 |
| 3 思考の心理学的研究 35 |
| 思考研究の始まり 35 |
| ヴュルツブルグ学派の思考研究 36 |
| ゲシュタルト心理学における思考研究 37 |
| 動物の思考過程 38 |
| 認知心理学と思考研究 41 |
| 4 思考の脳メカニズムの研究―霊長類におけるニューロン活動記録法と人における非侵襲的脳機能測定法を中心として 43 |
| 霊長類における単一ニューロン活動の記録による思考研究 43 |
| 刺激の行動的意味をとらえる前頭連合野ニューロン 46 |
| 反応抑制と前頭連合野ニューロン 49 |
| エラーをとらえる前頭連合野ニューロン 50 |
| 思考の脳メカニズムの研究を劇的に変えた非侵襲的脳機能測定法 51 |
| PET（陽電子断層装置；ポジトロン・エミッション・トモグラフィ（Positron Emission Tomography） 51 |
| fMRI(機能的核磁気共鳴画像 : functional Magnetic Resonance Imaging) 52 |
| MEG（脳磁波；Magnetoencephagraphy) 56 |
| 近赤外光血液計測（NIRS；Near Infrared Spectroscopy) 58 |
| 頭部磁気刺激（Transcranial Magnetic Stimulation；TMS） 59 |
| 非侵襲的脳機能測定法の比較 60 |
| ブロック法と事象関連法 61 |
| 非侵襲的脳機能測定法の問題点 62 |
| 非侵襲的脳機能測定法で見えているものは何か? 63 |
| 標準脳の問題 64 |
| 実験計画とデータ解析における問題 66 |
| 第II部 思考を支える脳メカニズム 69 |
| 5 思考とワーキングメモリー 70 |
| ワーキングメモリーとは 70 |
| ワーキングメモリーはメモリーか? 72 |
| ワーキングメモリーに関係したヒトにおける損傷研究 72 |
| ワーキングメモリーに関係した動物の破壊実験 76 |
| ワーキングメモリーに関係したサルの前頭連合野ニューロン活動 77 |
| ワーキングメモリーに関係したサル前頭連合野内の機能分化 79 |
| サル前頭連合野，下側頭連合野におけるワーキングメモリー関連活動 83 |
| ワーキングメモリーに関するヒトの非侵襲的研究 84 |
| ワーキングメモリーに関係したヒト前頭連合野の機能分化 86 |
| ワーキングメモリー課題で前頭連合野は常に活性化するわけではない 88 |
| ワーキングメモリーを支える前頭連合野の神経伝達物質 90 |
| 6 プランニング，推論，概念，判断に関係した脳活動 94 |
| 前頭連合野損傷患者におけるプランニングの障害 94 |
| プランニングの障害の特質 95 |
| 前頭連合野損傷患者における推論の障害 97 |
| 判断，意思決定と「後」連合野のニューロン活動 99 |
| 判断，意思決定と前頭連合野のニューロン活動 102 |
| 概念とサルの「後」連合野ニューロン活動 103 |
| 概念と前頭連合野ニューロン活動 104 |
| 抽象的ルールに関係した前頭連合野ニューロン活動 105 |
| 推論，プランニングに関係した非侵襲的研究 106 |
| 推論における言語的表象と空間的表象 107 |
| 合理的推論と情動的推論 108 |
| ウィスコンシン・カード分類課題の非侵襲的研究 109 |
| ハイブリットfMRI法によるウィスコンシン・カード分類課題の研究 111 |
| 推論と前頭極の活性化 111 |
| 7 思考の発達と脳 114 |
| 発達脳における「刈り込み」 114 |
| 発達脳の非侵襲的研究 116 |
| ピアジェの発達段階と前頭連合野の発達 117 |
| A not B課題と前頭連合野の発達 118 |
| フェニールケトン尿症と前頭連合野機能障害 120 |
| 幼児期の前頭連合野損傷 120 |
| 老化と前頭連合野の機能低下 122 |
| 老齢者における思考の非侵襲的研究 125 |
| 第III部 思考と脳をめぐるトピックス 127 |
| 8 ソマッテック・マーカー仮説と前頭連合野腹内側部 128 |
| 正解のない状況での意思決定 128 |
| 意思決定の障害と前頭連合野腹内側部 129 |
| ソマティック・マーカー仮説 131 |
| ソマティック・マーカー仮説の拡張 132 |
| ギャンブル課題 133 |
| ウェイソンの4枚カード課題と前頭連合野 135 |
| 9 心の理論と脳 137 |
| チンパンジーに心の理論はあるか? 137 |
| 「心の理論」と自閉症 138 |
| 誤った信念課題 138 |
| 発達と心の理論の獲得 139 |
| 心の理論を支える脳 140 |
| 「心の理論」の非侵襲的研究 142 |
| 情動知能 143 |
| 10 右脳と左脳，男の脳と女の脳 145 |
| 右脳ブーム 145 |
| 右脳ブームの仕掛け人 146 |
| 離断脳手術 147 |
| 脳の左右差 148 |
| 意識する左脳と無意識の右脳 150 |
| 健常人において左右脳はどのような関わりのもとに働いているのか? 153 |
| 男の思考と女の思考 155 |
| 男の脳と女の脳 156 |
| 男女の脳の違いと男女の思考の違い 158 |
| 11 思考が変容する要因と創造的思考 160 |
| 夢と思考 160 |
| 薬物，変性意識による思考変容 162 |
| 情動・動機づけと思考 164 |
| 創造的思考と脳 167 |
| 12 エピローグ 170 |
| フィネアス・ゲージ物語その後 170 |
| ロボトミー手術その後 172 |
| 高次脳機能研究における非侵襲的データの問題点―安静時脳活動 174 |
| 高次脳機能研究における非侵襲的データの問題点―交感神経系活動と前部帯状皮質の活性化 176 |
| 社会問題と前頭連合野 177 |
| 引用文献 181 |
| あとがき 195 |
| 人名索引 198 |
| 事項索引 200 |
| 執筆者紹介 204 |
| まえがき 1 |
| 第I部 思考研究の歴史と方法 1 |
| 1 「思考と脳」研究序曲―フィネアス・ゲージそしてロボトミー 2 |
図書
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