序 i |
まえがき iii |
日本語版への序 v |
第1章 毛管現象 : 動く境界面 1 |
1.1 表面張力 1 |
1.1.1 物理的起源 2 |
1.1.2 表面エネルギーと毛管力の力学的定義 3 |
1.1.3 表面張力(界面張力)の測定 5 |
1.1.4 圧力の不連続性(ラプラス,1805年) 6 |
1.1.5 最小表面 9 |
1.1.6 曲率ゼロの最小面積 13 |
1.2 三相の接触 : 濡れ 15 |
1.2.1 二種類の濡れ : 拡張係数S 16 |
1.2.2 濡れ条件 : ジスマンの法則 18 |
1.2.3 固体・液体のいろいろな組み合わせ 21 |
1.2.4 液体基板 : ノイマンの構成法 28 |
補遺 : 最小面積-オイラー-ラグランジュ方程式 29 |
第2章 毛管現象と重力 32 |
2.1 毛管長κ 32 |
2.2 不完全に面を濡らしている滴と水溜り 34 |
2.2.1 滴の形状 34 |
2.2.2 小さな滴R≪κ 35 |
2.2.3 大きな滴R≫κ 35 |
2.2.4 滴を特徴づけるための実験技術 37 |
2.3 湾曲面 42 |
2.3.1 特徴的大きさ 42 |
2.3.2 高さと形 44 |
2.3.3 鉛直な繊維に接する湾曲面 45 |
2.4 チューブの中の毛管上昇 : Jurinの法則 48 |
2.4.1 歴史的背景 48 |
2.4.2 毛管上昇則 49 |
2.4.3 毛管上昇の圧力の観点からの理由付け 51 |
2.5 浮いているレンズ 52 |
2.5.1 拡張係数 53 |
2.5.2 浮いているレンズの形状 53 |
2.6 表面張力の測定法に関する補足 56 |
2.6.1 滴の形状 56 |
2.6.2 圧力の測定 60 |
2.6.3 力の測定 61 |
2.6.4 やわらかい固体界面 62 |
第3章 三重線の履歴と弾性 67 |
3.1 現象の紹介 67 |
3.1.1 前進と後退 67 |
3.1.2 三垂線のピン止め 69 |
3.2 三重線の弾性 70 |
3.2.1 線張力にまつわる「神話」 70 |
3.2.2 周縁弾性 71 |
3.3 まばらで強力な欠陥に対する履歴 74 |
3.3.1 三重線の地滑り的大ジャンプ 76 |
3.4 欠陥密度の高い表面 77 |
3.4.1 現実の例(相関を持つ大きな欠陥) 77 |
3.4.2 相関を持たない小さな欠陥 78 |
3.5 振動弦の弾性が現れる2つの場合 79 |
3.5.1 ヘレ-ショウのセル 80 |
3.5.2 水溜りの周縁 80 |
3.5.3 水溜りの変形 82 |
3.6 熱揺らぎの役割 83 |
第4章 濡れと長距離力 85 |
4.1 液体薄膜のエネルギーと性質 85 |
4.1.1 マクロ(巨視的領域)からミクロ(微視的領域)へ 85 |
4.1.2 厚みの変化と分離圧 86 |
4.1.3 薄膜の大域的張力 88 |
4.1.4 濡れの3つのタイプ 89 |
4.2 長距離力の性質 92 |
4.2.1 ファン・デル・ワールス力 92 |
4.2.2 ファン・デル・ワールス力が温度に依存する場合 95 |
4.2.3 表面層を伴う固体のファン・デル・ワールス相互作用 : 表面処理 96 |
4.2.4 その他の長距離力 98 |
4.3 長距離力の発現 99 |
4.3.1 わずかに凹凸のある表面 : 回復長 99 |
4.3.2 三重線の微細構造 100 |
4.4 層状薄膜 102 |
第5章 境界面の流体力学 : 薄膜,波とさざ波 105 |
5.1 薄膜の動力学 : 潤滑近似 105 |
5.2 薄膜の動力学 108 |
5.2.1 鉛直薄膜の厚み減少 109 |
5.2.2 水平な薄膜の平坦化 110 |
5.2.3 レイリー‐テイラーの不安定性 113 |
5.2.4 プラトー‐レイリーの不安定性 116 |
5.3 強制的濡れ 120 |
5.3.1 ランダウ-レヴィッチ-デルヤギンモデル(とその改良モデル) 120 |
5.3.2 石鹸液 124 |
5.3.3 これまでとは違った幾何学的状況 125 |
5.4 浸透の動力学 127 |
5.4.1 はじめに 127 |
5.4.2 Washburnの法則 128 |
5.4.3 慣性領域一 129 |
5.5 波とさざ波 131 |
5.5.1 水が深い場合 131 |
5.5.2 粘性項が無視できる場合の分散関係 132 |
5.5.3 減衰 134 |
第6章 三重線の動力学 136 |
6.1 基本的実験 136 |
6.2 力と速度の関係 137 |
6.2.1 力学的モデル(粘性散逸) 138 |
6.2.2 化学的モデル 141 |
6.3 三重線の振動モード 143 |
6.4 完全な濡れの動力学 145 |
第7章 撥水 149 |
7.1 撥水臨界厚ec 151 |
7.1.1 固体基板上の薄膜 151 |
7.1.2 液体の上の薄膜 154 |
7.1.3 挿まれた液薄膜 155 |
7.2 粘性型撥水 156 |
7.2.1 理想的固体基板 157 |
7.2.2 理想的ではない固体基板 162 |
7.2.3 液体基板 166 |
7.2.4 スピノーグル撥水 167 |
7.3 慣性型撥水 171 |
7.3.1 レイノルズ数Re 173 |
7.3.2 フルード数 : 衝撃波の条件 174 |
7.3.3 慣性型の液・液撥水 177 |
7.4 粘弾性型撥水 178 |
7.4.1 超粘性薄膜の破裂 179 |
7.4.2 粘性泡の寿命と消滅 182 |
第8章 界面活性剤 188 |
8.1 いらいらしているペア 188 |
8.1.1 原理 188 |
8.1.2 親水・疎水バランスの概念 189 |
8.2 界面活性剤の会合 192 |
8.2.1 会合した塊 : ミセル 192 |
8.2.2 水・空気界面 194 |
8.3 界面活性剤の応用例 199 |
8.3.1 浮遊選鉱 199 |
8.3.2 洗剤 200 |
8.3.3 乳化 202 |
8.3.4 濡れ因子,撥水因子としての界面活性剤 203 |
8.4 石鹸膜とシャボン玉 205 |
8.4.1 薄膜の生成 205 |
8.4.2 界面活性剤の役割 206 |
8.4.3 排液の機構 207 |
8.4.4 薄膜の老化と消滅 208 |
8.4.5 シャボン玉の場合 210 |
第9章 特別な境界面 213 |
9.1 はじめに 213 |
9.2 組織表面の濡れ 214 |
9.2.1 基本モデル 214 |
9.2.2 複合凹凸面 217 |
9.2.3 水玉と液体ビー球 225 |
9.3 濡れと多孔性媒質 234 |
9.3.1 多孔性媒質での毛管上昇 234 |
9.3.2 多孔性媒質の表面上での平衡接触角 236 |
9.3.3 滴の吸引実験 237 |
9.3.4 薄膜の吸引実験 238 |
9.4 やわらかい界面での濡れ 239 |
9.4.1 弾性濡れの原理 240 |
9.4.2 弾性濡れの実験的観測 242 |
9.4.3 挿まれた薄膜の弾性撥水 245 |
9.4.4 ずり応力下での濡れ転移 : ハイドロプレーニングの原理 251 |
9.4.5 強制的な濡れにおける核生成因子の役割 254 |
9.4.6 結論 256 |
第10章 輸送現象 260 |
10.1 化学的勾配 260 |
10.1.1 蒸気を伴う実験 260 |
10.1.2 濡れやすい領域への輸送 262 |
10.2 熱勾配 267 |
10.2.1 冷たさを好む滴 267 |
10.2.2 指型突起の形成 271 |
10.3 化学反応型濡れ 274 |
10.3.1 例 274 |
10.3.2 毛管内の液柱 276 |
10.3.3 二重滴 278 |
10.3.4 固体平面上の「走る滴」 280 |
10.4 電場による移動 282 |
10.4.1 微小系の興味深さ 282 |
10.4.2 電気毛管現象 282 |
10.4.3 電気浸透の原理 283 |
10.4.4 例 284 |
訳者あとがき : 印象派物理の薦め 289 |