生命倫理と法 |
第1章 生命倫理と自己決定権 |
Ⅰ 自己決定権を飼いならすために-自己決定権再考……マーシャ・ギャリソン(土屋裕子訳) 1 |
1 はじめに 1 |
2 自己決定権理念の根源-技術革新、官僚主義、そして不信 4 |
3 自己決定権に対する批判 6 |
4 結論 24 |
Ⅱ 臓器移植と自己決定権-ミュンヘン会議からの示唆……安部圭介・米村滋人 26 |
1 はじめに 26 |
2 臓器売買の禁止と自己決定権 27 |
3 臓器提供先の指定と自己決定権 38 |
4 おわりに 50 |
Ⅲ 尊厳死と自己決定権-オレゴン州尊厳死法を題材に……久山亜耶子・岩田太 51 |
1 はじめに 51 |
2 オレゴン州尊厳死法の成立 53 |
3 オレゴン州尊厳死法の内容 55 |
4 オレゴン州尊厳死法の問題点と利用実態 61 |
5 オレゴン州尊厳死法の評価および意義 64 |
6 むすびにかえて-尊厳死法と自己決定 66 |
第2章 医療におけるソフト・ロー |
Ⅰ 医療を規律するソフト・ローの意義…位田隆一 70 |
1 はじめに-問題の所在 70 |
2 医療に対する規律の形態 73 |
3 事例の検討 84 |
4 むすびに-ハード・ローとソフト・ロー 95 |
Ⅱ アメリカにおける医療倫理規定の機能的分析……ロバート・B・レフラー(佐藤智晶) 99 |
1 はじめに 99 |
2 倫理規定の機能的分類 99 |
3 アメリカ医師会倫理規定とその見解の実例 102 |
4 倫理規定を実効的にするものとは? 114 |
Ⅲ 医師の職業倫理-アメリカ医師会倫理規定に学ぶ……土屋裕子 117 |
1 はじめに 117 |
2 アメリカ医師会倫理規定の歴史 118 |
3 アメリカ医師会倫理規定の構成 119 |
4 アメリカ医師会倫理規定の特徴 121 |
5 ソフト・ローとしてのアメリカ医師会倫理規定の意義 129 |
6 むすびにかえて-日本への示唆 130 |
IV アメリカ医師会倫理規定の特徴……三瀬朋子 132 |
1 はじめに 132 |
2 自由に活動し競争する職業人としての医師 134 |
3 社会全体に対して責務を負う専門家としての医師 136 |
4 担当患者への責務を負う医師 138 |
5 患者と第三者との間の利益調整者としての医師 144 |
6 おわりに 145 |
第3章 医療情報の保護と利用 |
Ⅰ アメリカにおける医療情報保護-HIPAAプライバシー・ルールの現状……ベット=ジェーン・クリガー(樋口範雄訳) 149 |
1 はじめに 149 |
2 HIPAAプライバシー・ルール略史 150 |
3 医療に関する個人情報につき特別な保護を必要とする理由 152 |
4 HIPAAプライバシー・ルール略史による保護 156 |
5 HIPAAプライバシー・ルールの実施 158 |
6 施行2年目のプライバシー・ルール 173 |
7 今後について 174 |
Ⅱ 臨床場面における診療情報の保護と利用の問題点……開原成允 176 |
1 医療における個人情報保護の考え方の変還 176 |
2 個人情報保護法と医療機関 179 |
3 今後の課題 187 |
Ⅲ 医療分野における個人情報保護に対する取組み……安川孝志・吉川展代…… 189 |
1 はじめに 189 |
2 医療分野における個人情報保護のあり方の検討 190 |
3 診療情報に関する検討 191 |
4 医学研究分野に関する検討 207 |
5 さいごに 211 |
IV 医療における個人情報保護……樋口範雄 212 |
1 はじめに 212 |
2 医療情報は「誰のものか」 213 |
3 医療情報保護の今日的意義とアメリカ法との比較 219 |
4 むすびにかえて 226 |
第4章 法曹倫理と生命倫理 |
Ⅰ 生命倫理と法曹倫理-医療と法における利益相反……レベッカ・ドレッサー(樋口範雄訳) 227 |
1 医療と法の専門家が直面する倫理的葛藤の概観 227 |
2 臨床試験の担当医が直面する倫理的葛藤 228 |
3 臨床試験における経済的な利益相反 232 |
4 結論 237 |
Ⅱ 法曹と医療専門家における利益相反……ピーター・ジョイ(樋口範雄訳) 239 |
1 法曹と医療専門家の倫理的義務を理解すること 239 |
2 弁護士および医師にとっての倫理上問題となる利益相反 241 |
3 現在および過去の依頼者関係から生ずる利益相反 243 |
4 結論 248 |
Ⅲ 医療倫理と法曹倫理-新たな「公共性」の地平をめざして……児玉安司 249 |
1 医療と法律実務の共通性 249 |
2 医療における新しい展開 256 |
3 医療と法律実務の公共性 262 |
IV 法曹倫理と医療倫理の対比-自律と強制、倫理と法の関係をめぐって……田中成明 265 |
1 はじめに 265 |
2 プロフェッショナル倫理と団体の自治権能 267 |
3 プロフェッショナル倫理への法的関与方式の多様性 276 |
4 プロフェッショナル倫理「法化」をめぐる問題の所在 282 |
5 むすび 289 |
第5章 人口生殖出生子をめぐる法的問題 |
I スウェーデンの人口生殖法-非配偶者間人口生殖における「子の福祉」……両角道代 290 |
1 はじめに 290 |
2 非配偶者間人口生殖に関する法規制 291 |
3 非配偶者間人口生殖における親子関係 294 |
4 出自を知る権利 297 |
5 おわりに 304 |
Ⅱ 代理出産における母子関係-アメリカ法の場合……織田有基子 305 |
1 はじめに 305 |
2 代理出産における母子関係-実質法的側面から 306 |
3 代理出産における母子関係-抵触法の議論 313 |
4 むすびにかえて 317 |
Ⅲ 人口生殖の母子関係の準拠法の決定について……佐藤やよひ 318 |
1 はじめに 318 |
2 現行法例による処理 320 |
3 結論-法例の改正の必要性と立法における留意事項 331 |
IV 渉外的代理母出生子の国籍……佐野寛 333 |
1 はじめに 333 |
2 国籍法上の「父」、「母」の意義 334 |
3 外国人代理母から出生した子の日本国籍取得の可否 336 |
4 むすび 340 |
第6章 医療技術の発展と法 |
I 身体や臓器について所有権で語る議論への批判……ローヌ・スキーヌ(朴或・樋口範雄訳) 341 |
1 はじめに 341 |
2 身体やその一部の所有権的権利に反対する議論 342 |
3 所有権的権利に賛成する議論とそれに対する反論 344 |
4 結論 360 |
Ⅱ 幹細胞技術の規制-制限か許可か……ドナルド・チャーマーズ(土屋裕子訳) 362 |
1 はじめに-「生殖のための」クローニング・「治療のための」クローニング 362 |
2 3つの国の幹細胞技術に関する報告 364 |
3 幹細胞への期待 367 |
4 ヒト胚研究に関する議会における議論 369 |
5 ヒト胚研究-国家規制の枠組み 371 |
6 胚研究および幹細胞に対する3カ国それぞれのアプローチ 375 |
7 むすびに-今後の方向性 377 |
Ⅲ 外科手術の技術革新-法的責任と規制……アンナ・マストロヤンニ(溜箭将之訳) 382 |
1 はじめに 382 |
2 医療かそれともヒトを被験者とした研究か? 383 |
3 医療ルート 385 |
4 研究ルート 403 |
5 結論 417 |
事項索引 421 |
生命倫理と法 |
第1章 生命倫理と自己決定権 |
Ⅰ 自己決定権を飼いならすために-自己決定権再考……マーシャ・ギャリソン(土屋裕子訳) 1 |
1 はじめに 1 |
2 自己決定権理念の根源-技術革新、官僚主義、そして不信 4 |
3 自己決定権に対する批判 6 |